日本テレビ 土曜日 夜9時から放映している ど根性ガエル 実写版がとてもいいですね。
ゆっくりとくつろいでいる土曜日のお茶の間で 何となく目をやると 目に入ってきて
見てしまい引き込まれてしまう・・
そういうファミリードラマとしての位置づけなのでしょうが・・
まず、松山ケンイチさんがいいですね・・
「デスノート」のL役を引き合いに出すまでもなく2次元のキャラを3次元に持ってきて何の違和感もなく・・いやそれにしか見えなく演じる事の出来る希有の役者さん。
その他の周りを固める役者さんも素晴らしい方ばかり・・
満島ひかりさんのピョン吉の声やその他の役者さんに付いては皆さんが書いていらっしゃるので私は
京子ちゃん(前田敦子さん演じる)のおばあちゃん役の白石加代子さんについて・・
白石加代子さんは蜷川幸雄さんや野田英樹さんも絶賛する日本が誇る舞台女優であることは周知の事実かと思いますが、1992年から20年かけて彼女が演じて来られた「百物語」のファイナルとしての泉鏡花の「天守物語」が上演されたのが昨年の8月11日の吉祥寺シアターでの事。
そのときの様子
その時期は福岡はお盆休みにあたるので(東京のお盆休みは旧暦なので7月ですよね)
どうしても観劇叶わず、残念な思いをした事でした。
泉鏡花の「天守物語」の粗筋は・・
「逃げた鷹を追い求めて天守にやってきた図書之介と名乗る若き武将に、彼の命を奪うべき姫がその若者に禁断の恋をしてしまい、
その禁断の恋はやがて至純の恋へと昇華して行く・・」
というもの。
満島ひかるさんが声優を演じるピョン吉がひろしに言っていた
『一緒にいつまでもいられるだけでそれだけで幸せなんだ・・』というど根性ガエル的世界もこの世に存在しないファンタジーであるように
「至純の恋」もまたファンタジー。
白石加代子さんの「天守物語」のライブ録画は神がかっていて。。
視聴者はきっと「ど根性ガエル」を見て「人生の中で大事な事ってこれよね〜」と思って一瞬、純粋な心を取り戻し、また、
純粋さだけでは生きて行けない世界に戻っていく。
冗漫すぎる展開との批判的評価も・・それはそうだと思います。
かつては2次元アニメーションの世界に圧倒的に存在していたファンタジーも(もはや聖域ではない)2次元の世界から、
(限りなく現実に近い)実写版にもってくることから、
現実のどこかに実は実在し続けているかもしれないパラレルワールドとしてのファンタジー
としての「ど根性ガエル」を描いてみせる
脚本家 岡田恵和さんはやはり凄い・・
松山ケンイチさん演じる30歳になってもアウトローのひろしを見る事は息子がいる母親であるわたしにとってはすごく切ない・・
また、命尽きることが近いピョン吉の存在もとても切ない
それでも、
透明で美しく切なく深いこの「ど根性ガエル」の世界を・・
岡田恵和さん・・番組に関わる皆さん
どうか視聴率など気にされず、最後まで描ききってください・・
応援しています。