「赤坂大歌舞伎 無幻恋双紙 赤目の転生」千秋楽を見て参りました。会場のTBS赤坂ACTシアターは赤坂サカスにあり・・初めて足を踏み入れました。こちらはTBSさんのお膝元・・青空に登り旗が映えます。
会場前から行列ができております。連日満席御礼の大人気の舞台。
赤坂大歌舞伎とは・・
2008年に18代目中村勘三郎さんの「芸能の街・赤坂で歌舞伎を・・」という一言から
始まり、「初めてご覧に慣れる方にも楽しめる歌舞伎を・・」
をコンセプトに今回で5回目を迎えるそうです。
中村勘九郎さん・中村七之助さん・中村亀鶴さんなど若手実力派の役者さんと、あの「世界の中心で愛を叫ぶ」をはじめとする舞台・テレビドラマの脚本
演出などを担当し、平成21年に第53回岸田國士戯曲賞・第20回鶴屋南北
戯曲賞を受賞されている
蓬莱竜太さんの脚本・演出による
全く新感覚の現代歌舞伎です。
会場に足を踏み入れると・・
円形の会場ですので当然中も円形・・
また、坂の上に入り口があるので
入り口から入ったら1Fまで階段を下りていくという不思議な構造。
こういう非日常のアプローチから今から始まる
舞台への期待が高まります・・劇場内はもちろん花道もなく・・
幕は黒茶白。
お弁当を座席で頂きます。
とっても美味しい寿司弁当でした。さて物語は・・
中村七之助演じる絶世の美女「歌」との恋を成就するために
何度でも転生する中村勘九郎演じる「太郎」と
それを取り巻く、「剛太」「末吉」「静」
(お気づきかと思いますがこのネーミングは ドラえもんのパロディーですね)
そして中村亀鶴演じる、いつもお酒をあおり後ろ暗い仕事に手を染めている
「歌」の兄「源乃助」。
彼らが、「太郎」の生まれ変わりの中で関係性を変えながら物語は
進行していきます。
全てのお芝居はそうなのですが、この物語ほどネタバレしてしまうと
観る方の喜び?恐怖?を奪ってしまうものはないので書きませんね。
千秋楽で終わってしまいましたが、
絶対再演してほしい名作だと思います。
日本の劇場でスタンディングオベーションを経験するとは思いませんでした💦
観客は日常は見ないようにしていた見てはいけない深淵を覗き込まされ、
嫌でも心の奥底に沈んでいる自分の本当の感情に向き合わされたまま
突き放されます。
如何に人間は己の都合のいいことだけを見て考え、
見たくない物を捨て去っていたのか。
これは「恋」の物語
結婚している人は逃げ出したくなり・・
恋人を捨てた人は恐怖におののき・・
恋人に捨てられた人は転生を夢見て・・
浮き名を流しすぎている人はたった一人を想いたくなり・・
仕事に明け暮れている人は、
誰か愛しい人の元へ走っていきたくなる
「気持ちが通じているだけではだめなんだ」
という歌の兄の忠告も忘れて・・
今回もご縁あり中村亀鶴さまの楽屋を訪問させて頂きました。
亀鶴さまの右目、傷跡がありますでしょう?
この傷がこの物語のキーとなるのです。
ラストでこの目の傷の理由を知ってしまった観客は一気に奈落に突き落とされます・・
亀鶴さまの源乃助本当に凄かったです。
そして、ラストで見せる七之助さまの色っぽさはのなんと罪深いこと・・
「赤坂大歌舞伎 夢幻恋双紙」
再演の折にはぜひ、
いえ、絶対 ご覧くださいね・・
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