Arts de la table
カテゴリ:読書( 4 )
茶経 陸羽(講談社学術文庫)
昨日に引き続きよいお天気で運動会日和の爽やかな一日となりましたね・・

昨日今日と運動会だった方も多かったのではないでしょうか・・

私は、片付けをして先日レッスンでも御出しした

ナムリンのダージリンファーストフラッシュをゆっくりと淹れて・・

陸羽の茶経の続きを読みました。
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御茶菓子は生徒さまのAさんにいただいた、大阪庵月特製の花豆羊羹です。
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Aさんが手作りしてくださったクッキーも一緒に頂きます。

ナムリンの繊細な甘みと花えんどう豆の羊羹の滋味溢れる甘さに、

心満たされる午後となりました。

Aさんありがとうございました。
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茶経を書いた陸羽はお茶に関る方なら一度は聞かれた事のある、

最古の茶書「茶経」を記した

茶人ですが、こちらの講談社学術文庫の訳注は大変読みやすく、

仮にも茶道や紅茶などを嗜む方にはぜひ読んで頂きたい一冊です。


「茶は南方の嘉木である。」

の一文からはじまる「茶経」は茶の起源、製茶法から煮立て方や飲み方、更には

茶についての文献、産地による品質まで、茶に関する知識を実践的かつ科学的に

網羅している1冊です。

今日は「4之器」についてを再読しました。

20年以上前、裏千家を少しだけ嗜んでおりましたが・・


風炉とは夏の炉だったかと記憶しております。

その「風炉」についての記載も茶経にはあります。
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また、口切の茶事で使われる、ふるい と大変似たものが

登場します。
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それから、今では茶筅でお茶を点てますが、

唐の時代はこのような竹製の箸のようなものでお茶を点てていたようです。
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器についても、形や色についても細かく記されています。

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四章は以下のように結ばれています。

「ただ城邑の中、王公の門、二十四器、一を闕けば、茶を廃す。」


つまり・・茶器を二十四という聖数でまとめ、それを一つでも闕けば、茶は廃せよ・・

と形式に関して大変厳しいことを言っております。


日本の茶道の元になる、茶道の道具や精神がすでに唐の時代に形を作っていたこと

は驚きであります。

しかし本家本元の中国より日本の茶道の方がより求道的になってしまったのは

いかなる理由からなのでしょうか・・

再び茶道を始めてその理由を自分なりに探りたくなりました。

by artstable67 | 2017-05-28 17:38 | 読書 | Trackback | Comments(0)
イギリス紅茶占いカップ(ウイルク弘美著)
楽しみにしていた本が届きました💗
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イギリス在住アンティークディーラーのウイルク弘美さんの「イギリス紅茶占いティーカップ」の本です。

総カラーの写真が大変美しい本です。


占い方やバックグラウンドを知らない人が多い「紅茶占いカップ」のカップの種類別の占い方を総括した画期的な本です。

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ネルロスのカップ、パラゴンのカップ、はたまた日本でも輸出用に占いカップが作られていたとは驚きでしたが・・

私が個人的に好きなのはエインズレイの占いカップ・・
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それから・・

私のマザワッテの缶も本に登場しています。

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撮影場所となったのは、
夏に訪れたボビーキャッスル




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懐かしいです。

ここまで形にされるには長い道のりがあった事と思います。

夏にデボンでお会いした、優しいリッチーとオスカーとオリと弘美さんの夢のように

美しく幸せに満ちたファミリーとの日々を思い出しつつ・・

歴史の片隅に埋もれていた紅茶占いカップのストーリーはイギリスの激動の1920年代

を懸命に生きた女性達の「希望」の物語であると同時に、

日本からイギリスに嫁いでデボンシャーのアンティークショップで偶然紅茶占いカップを見つけた、

日本人女性の数奇で感動的な物語でもあるのです・・




弘美さんから購入したお気に入りのウエッジウッドのミモザのアンティークのカップ


(占いカップではありませんが、ミモザが大好きですので、お気に入りです)
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皆様もぜひ手に取ってみてくださいね。



by artstable67 | 2016-11-04 20:02 | 読書 | Trackback | Comments(0)
たとえ世界がブルーグレーに見えるにしても・・(梨木香歩)
毎日雨・・九州地方はよく降っています・・

そして空を見上げるとブルーグレイ・・

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あんなに真夏日が続いていたのに梅雨があけていなかったのだと・・


この時期に着たくなるブラウス。

もう10年以上前から愛用しているのですが・・

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半袖ですが、少しだけファーがついているので、真夏には着れなくて・・

でも、このブルーグレイの色は此の季節の気分です・・


雨降りは嫌いではないし、ブルーグレイも大好きな色だけど・・

儘ならない事の連続の中で、少しだけブルーグレイな毎日に

気分転換でいった美容室で開いた雑誌のエッセイで飛び込んで来たのが

「たとえ世界がブルーグレイに見えるにしても・・」

書いているのは、梨木香歩さん・・

梨木香歩さんと言えば、彼女の著書「西の国の魔女」が映画化されたのでご存知の方も

多いと思うのですが、私が彼女の文章に出会ったのはまたもや車のラジオの朗読

「家守綺譚」

主人公が借りや住まいしている家の掛け軸には鷺の住む沢が描かれているのですが、

その沢が突然揺れて、水しぶきとともに現れる小舟に乗っているのは

湖にて溺れ死んで、遺体さえ上がって来なかった友人藤堂の幽霊・・

気まぐれに現れ、当たり前のように主人公と語らっては掛け軸の中に戻っていく藤堂と

庭に咲く桜の木の精が、桜の季節の終わりに礼儀正しく暇乞いに来るような日々・・

現世と異界が当たり前のようにつながる世界を静謐な文章で綴り・・

ラストで湖の底に導かれた主人公が言い放つ一言がいい・・

とてもいい・・

現世を疎み風雅の世界を選んだ藤堂と
一見浮世離れしているかのような主人公が選ぶ最後の選択が清々しい。

風雅に傾きすぎれば湖の底沈むしかないのでしょうが、主人公が選んだ道は「家守」としての淡々としかし自分の務めを果たす「日常」

その類いまれなる事・・


さて、話を美容室でみたエッセイに戻すと・・

梨木さんが旅行中に飛行機が遅れて夜の9時頃ストックホルムの空港に着陸するときの事・・

着陸間近の飛行機の窓から見たストックホルムの街に、満月の光が振りそそいで空と地上の織り成す壮大な黄金色の輝き・・に大変感動した・・とはじまり・・

しかし地上におりるとその光はなく・・

果たしてこの街に住む人々は自らの頭上にこんな光が降り注いでいるのを知っているのだろうか・・と
さらに・・

長野県の「無言館」で見た戦争中の若い画家の書いた雨の日の水田のブルーグレイを見て・・

たとえ目の前の世界がブルーグレイにしか見えないにしても、その頭上には黄金色の光が降り注いでいるのだと彼らに知らせたいと結んでいます。

いつだって、梨木香歩さんの文章は深く美しく優しい・・

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by artstable67 | 2016-07-12 23:55 | 読書 | Trackback | Comments(0)
又吉直樹さん hondana
読書家で有名なピースの又吉直樹さん。。
長編小説「火花」で作家デビューを果たし、作品が掲載された「文学界2月号」は瞬く間に売り切れた事は皆様の記憶に新しい事と思います。
今日はその話題の「火花」ではなく4年前に出版されたこちら「第2図書係補佐」を読みました。
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又吉さんがヨシモト∞ホールという女子高生などが来るライブ会場におくフリーペーパーで書いていた読書案内の連載をまとめられたものとか。。

まずタイトルがいいですね。
又吉さんも巻頭に書いていらっしゃるのですが「図書係」ではなく「第2」でしかも「補佐」。
このおりてる感が実に小気味いいと感じてしまいます。

紹介されている本のタイトルを一部挙げると…
「炎上する君」「赤目四十八瀧心中未遂」「世界音痴」「高円寺純情商店街」「中陰の花」「コインロッカー・ベイビーズ」「人間失格」「私たちに許された特別な時間の終わり」などなど…

これらの本にまとわりつくアウエー感とアウトローとアングラとアナーキーと異次元と・・しかし不思議と読後は爽快なのです。

又吉さんの書かれる文章には常にアウエー感とアウトロー感が漂います。しかしどんなに逸脱しても戻ってくる..
行きっぱなしではない・・
逸脱しては戻ってくる・(もっとも本来読書体験とはそのようなものなのかもしれませんが)
その繰り返しの中で又吉さんの文章に漂うメジャー感のある?アウエー感が生まれたような気がしてなりません。
巻末の中村文則さんとの対談で中村さんがおっしゃってる又吉さんのお笑いの中にもある「多声性」とか、膨大な読書体験のある人のみが持ちうる深さとしての「海」にも通じる感じでしょうか..


そして「いつか遠い未来の住人が、過去の世界の残滓として土の中から一冊の本を発見するならこの本が良いと思う」と書かれた、
村上龍著の「コインロッカー・ベービーズ」
すぐに読まねば・・と思ったのでした。

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by artstable67 | 2015-04-26 23:16 | 読書 | Trackback | Comments(0)
  

食空間プロデューサーの山野舞由未です。福岡市内で紅茶とテーブルセッティングの教室を主宰
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