先週の今田美奈子先生の授業の後、友人と
丸の内に開業して34年という老舗フレンチ 「アピシウス」へ行ってまいりました。
アピシウスとは、古代ローマの料理人にして美食家の
マルクス ガビウス アピシウスに由来するそう。
初代社長はペンディングマシーンの運営会社である株式会社アペックスの二代目社長森一氏。
深い教養と広い人脈を持ち、作家 石原慎太郎氏をして
「最後の遊び人」と言わしめたとか。
噂だけ予々伺っていましたが、伺うのは初めて。
東京在住の友人も10年ぶりというくらいですから。。
入り口から階段を降りてウェイティングルームをぬけて、、
バカラの花瓶に生けられた、ゴージャスな装花に迎えられます。
アールヌーボー様式の店内は、重厚な雰囲気。
このレストランの素晴らしさはなんと言っても、
オーナーの絵画コレクションです。
私達の席の横にかかっている絵画は…
なんと、アンドリュー ワイエスのもの。
冬枯れの森に鳥がコレクションのように自分の食べた貝殻を並べたものだそうです。
ワイエスは20世紀のアメリカを代表する画家です。
ワイエスといえば、この春に訪れたニューヨーク近代美術館で見たこの絵画は、有名ですよね…
体に障害を持つ クリスティーナという女性を描いた「クリスティーナの世界」
これは、女性が草の上に座っているように見えますが
足の不自由なクリスティーナが手の力だけで、
自宅へ這いながら帰って行く姿を描いたものです。
これは、「ブルーマンショウ」ではパロディーネタになるくらい、
アメリカでは有名な絵画ですが、
人間の根源的な生きる力への賛辞…尊さに
アメリカの良心を感じとても感動した事を覚えています。
ワイエスが写実画をこの時代に描き続けたのは、大変意味のあることだと思います。
何故なら、写真技術の発達とともに、写実画から
抽象画へ移行する時代にありながら、
写実画で素朴な田舎に住む人々の暮らしを瑞々しく、
逞しく、尊く描く事によって自由の女神と同じくらい
「クリスティーナの世界」は、
アメリカの象徴となりえたからです。
そんなワイエスの絵画の横で食する美食
オマール海老ジュレがけ
ノドグロのガレット仕立て
お肉の途中でギブアップしてしまった私、、
でもデザートは別腹❤️❤️
デザートブッフェが異常に美味しい!!
これだけまた食べに伺いたいくらい美味しい!!
これはマニュキンフィンガーという葡萄
成る程、、
お食事の後は
ほかの絵画もゆっくり見せていただきました。
こちらがもう一つのワイエス
そして、具象画から抽象画へ移行していった
ロシア出身のフランス人画家、カンディンスキー
カンディンスキーを見るならば、ニューヨーク近代美術館はかかせません。
抽象画の祖と言われるカンディンスキーの初期の具象画から
そのコレクションは世界随一だからです。
ミロ
ユトリロ
ブランジリエ
赤の部屋と呼ばれる個室にある
ヴュツフェ
これら全てを、詳しい説明と共にゆっくり案内してくれたスタッフのホスピタリティは本当に感激しました😭
そして、美術に対しても大変造形が深い方ばかりで
とても勉強になりました。
これは、テーブルの上にあったガレに、安全のため、蝋燭の火を入れられないのですが、
特別に入れて見せてくださったもの。
レストランは、食事をするためだけの場所ではなく、
インテリア、絵画、装花、ホスピタリティ、、
全てが一体化して完成される芸術品のようなものだと、、
思った夜。
え?
こんなレストラン敷居が高すぎて、、、ですって?
一流のレストランは誰に対しても個々に合わせた心地よいサービスを提供してくださるので、
ご安心を。
ドレスコードだけは守って。。
後は心から愉しむ気持ちさえあれば、、
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