京都南座へ吉例顔見世興行へ行って参りました。

南座は3年間の耐震工事を経てオープンしたばかりです。
アールデコ様式の美しい照明
緞帳
本日の演目
昼夜通しで拝見したので
朝10:00から終演は10:00
滞在時間12時間…❗️
お尻は痛くなりましたが、全く飽きない12時間!
京女と東男の江戸の頽廃に溺れ、
河竹黙阿弥の七五調に酔いしれ、
上方歌舞伎の人情に胸熱くなり、
心と体に染み渡る古典の世界❗️
この時間を渇望していたのでした❗️❗️
滅多に演じられない、刀の精霊の舞「面かぶり」。
「義経千本桜」の中でも、古典的素養がなければ解釈の
難しい「木の実」「小金治討死」「すし屋」
この三段の解釈は中々難しいですね。
イアホンガイドでは
「組織の中では既に運命は決定しており、ただそれに翻
翻弄される庶民の悲しさ。」
と鮮やかに説明され、感心感激することしきりでした。
難しい解釈をどうせわからないであろうと、
補釈しなかったり、平易に言い換えたりする姿勢は、
伝える側として不誠実な気がする…と常々思っていましたが、
共すると太いところへ迎合しがちな演劇公演にあって、
こんな難解な解釈やマニアックな演目を受け入れる京都という街の文化的成熟度、
南座に対する聴衆の期待。
南座だからできる歌舞伎。
それら全てが師走の京都の顔見世興行を特別なものにしているのです。
さて、
文化度の高い京都ならではの娯楽的要素の低いマニアックとも言える
演目セレクションの後は
もうこれは歌舞伎ファンでなくても一度は聞いた事のある
弁天小僧菊之助の
「知らざぁ言って聞かしゃしょう」のセリフで有名な
「弁天娘男女白波」
このセリフの時、
「待ってました〜❗️」
と言いそうになり、、😅
自分を制するのに必死でした…💦
河竹黙阿弥の七五調は音楽のようにそのリズムに身を
委ねて、晴れやかで美しい舞台に酔いしれれば…
こちらもあまり見る機会のない「三社祭り」の舞にて
切れです。
お昼の部の幕間には
南座の中のなだ万で松花堂弁当をいただきました。
お昼の部は桟敷席にて。
南座限定
八つ橋サンド!
夜の部が終わって11時位から、
ご一緒くださった友人達とお食事をしました。
京都の夜は更けてゆき。
上方歌舞伎の奥深さとそら恐ろしさ…
顔見世興行はやはり別格です…