チャイナオンザパークを出発して、有田ツアーの最終目的地は、また上有田の方へ戻って、
今右衛門窯へ。
17時にはなっていたかと思います。
玄関を入ってすぐ左手に、雛祭りの設えが…
陶磁器のお皿をお雛様とお内裏さまそして
桃と橘に見立て、雛道具も磁器製で、
古式床しく美しく言葉を失い見入ってしまいました。
ここから一気に今右衛門ワールドへ引き込まれて行きます…
大学時代の友人が連絡してくださっていたので、
名前を告げると
遅い時間にもかかわらず、
丁重にお迎えくださり、
お茶をいただきながら、色鍋島について
コアなお話しを伺いました。
色鍋島は、鍋島家の大切な献上品であったこと。
上絵の赤絵だけを11軒の窯で仕上げおり、保護特区のような地区であったこと。
(今でも住所に赤絵がつきます)
赤絵といっても赤い色の色彩だけでなく、青、赤、緑の
三色での上絵を赤絵ということ。
素焼きー下絵ー釉薬の過程は伊万里で、赤絵を有田で分業することにより、焼成の秘密を守ってきたこと。
今右衛門窯は、元々は藩窯であって窯元ではなく、それが柿右衛門窯との違いであること。
などをお聞きしておりますと…
何と会議を終えて帰って来られた14代が、急いで合流してくださり…
またまた、今度は紅茶をいただきながら…
(このおもてなしの素晴らしさにも痛く感動しました😭)
14代のお話しをお聞きしながら、
この機会を逃すまいと
質問を色々とさせていただきました!!
「14代の作品には雪のモチーフが多いのですが、それには理由があるのですか?」とお聞きしますと
「東京の大学に行っていたとき、課題をこなすタイプの
勉強が苦手で自分には才能がない…
と思っていた時、空から降りしきる雪の美しさに
とても感動し、
この感動する心があればきっと何かを生み出せるに違いないと。。
雪は私の原点なのです。」
皆でとても感動して、胸が熱くなりました。
私達の不完全な質問をきちんと受け止めてくださり、
一つ一つ真摯にお答えくださいました。
ピュアで少年のように目の澄んだ14代は、本当にもう拝みたいほど素敵な方でした😭
「これからどんな作品を作って行かれるのですか?」
との質問に
「それは私にもわかりません。
時代が変わっていけば、作品は変わって行きますし、
私自身の心の有り様も変わっていきますから…」
何て自由な心の有り様‼️
拘りなく柔軟な心の有り様に、皆で深く感動し、
明日からの生き方に対する心の有り様が変わっていくよう
な
そんな余韻に浸りながら
帰路につきました。
お土産までいただきましてまことに有難う存じました。
14代のお人柄は、書かれていらっしゃるコラムに現れています。
無駄のない簡素な文章の中に浮かび上がる
静謐な陶磁器の世界。
お時間ある時にご覧になってください。