東京国立博物館で、「正倉院の世界」を見て、仕事の資材の買い付けをして、、
あしは棒のようになり、ヘトヘトではありましたが、金曜日の夜は美術館は20時まで開いているところが多いので再び上野へ‼️
国立西洋美術館の「ハプスブルク展」を見る予定でしたが…
11月の18時とっぷり日が暮れた上野の森、
上野の森美術館の仮設テントのライティングが、
私を呼ぶ〜
というわけで、行き先変更‼️
「ゴッホ展」へ
混み合っておらず、ゆっくりと鑑賞できました。
「ひまわり」の展示はありませんが、
ゴッホの絵画を描いていた10年間をほかの同時代の画家、との関係から辿り、
ハーグ
パリ
アルル
サン レミ療養所
それぞれの時代の絵画、彼を巡る画家の作品、
そしてそれをナビゲートする
イアホンガイドの杉咲花さんとゴッホの弟役のテオを
演じた小野賢章さんがもう本当に素晴らしい‼️
イアホンガイドは別料金だけど、これは
絶対借りて欲しいです!!
私、美術館へ行ったら必ずイアホンガイドを借りるのですが
一般に国立系の美術館より私立系の美術館の方が
凝っていて面白いものが多いのですが、
こちらは、
BGMのセレクションも素晴らしく、
私の中で
歴代イアホンガイドランキング1位をあげたいくらい💖
小野賢章さんの抑制の効いたしかし甘く切ない声で
読まれる、
ゴッホのテオへ
の書簡、そしてテオからゴッホへの書簡…
サン レミ療養所で最後に書いた白薔薇の絵の前で
「君はただの画商なんかじゃなかったんだ…」
から始まるゴッホの書簡の朗読で、涙が止まりませんでした…
小野さんのナレーションのお陰で
ゴッホの才能を信じずっと支え包み込んできたテオの思いがグッと胸に迫りました。
救いようのないような無骨で孤独な人生であっても
ゴッホの言うように
「多くの人は本当の美しいものに気がつかないまま人生を
終わってしまう」のかもしれないですし、
その意味からしたら、
ゴーギャンとの諍い、
耳を切り落とした画家。
ピストル自殺などエキセントリックな文脈でしか
語られないゴッホですが、
「本当に美しいもの」に気づき、それを後世に残した
実は幸せな人だったのかもしれません。
ゴッホのハーグ時代の私達が知っている筆致とは全く
違うハーグ派に習ったグレーな時代
大変影響を受けたモンティセリの静物画
モンティセリの油絵の具を高く盛り上がるような描き方
に影響受けて
こちらがゴッホが描いた静物画
(ここから私達がよく知っているゴッホの盛り上がるような油絵の具使いが始まります。)
自身も弟テオから援助を受けている身なのに、子連れの娼婦シーンに貢いでしまい、極貧に陥ってしまう、、
そのシーンを描いたもの
たしかにアルルへ移って、鮮やかな色彩にゴッホの絵は変わって行きますが、
多くの鮮やかな色使いの絵画は実は
耳を切って療養していたサンレミ療養所時代のもの。
「糸杉」
サンレミ療養所で最後に描かれた
白薔薇
この絵画の前で小野賢章さんによるテオが読むゴッホからのテオへの書簡が素晴らしかった。
「テオよ。君は決してただの画商なんかではない。
私を通して芸術活動をしていたのだ。。
私は些か狂気をはらんでしまったかもしれないが
それは芸術活動においては致しかたなかったのだ…」
「ゴッホ展」
上野の森美術館(仮設展示場にて)
〜1月13日まで