平成中村座小倉公演
昼の部と夜の部と2連日で見て参りました‼️
開演前から二十軒長屋も大変な賑わいです。
昼の部も夜の部も大大大感激!!
2日間行って感じたことは、、
平成中村座の魅力
まず、1つ目
江戸時代の芝居小屋に近づけて作られた、中村座は兎に角、舞台や花道と客席が近いのです‼️
昨年4月には香川県の金比羅座にも行きましたが、
それに大変似ています。
私達は舞台を見る観客ではなく、
演劇の中の参加者になっていく…
その真骨頂が夜の部
「通し狂言 小笠原騒動」でした。
私は松席という土間席の通路側に座っていたのですが、
私の後ろ9列6番は夜はわざと空けてあり、そこから勘九郎さん演じる岡田良介とお舟がせま〜い客席の間に入って来てお客様をいじりながら歩いていかれたり、中村山左衛門演じる大石百介が客に扮して、座ってみたり、もう私の周りはやんややんやの大喝采‼️
最後は、勘九郎様演じる犬神兵部を載せたハシゴが頭の真上を通って行きました‼️
ラストシーンは、、
これも平成中村座お決まりの、、
舞台の奥の壁が取り払られ、ライトアップの小倉城と小倉祇園太鼓と降りしきる桜と舞台が一緒になり
この世のものとは思えない美しい舞台。
小笠原騒動は小倉を舞台とした原作ですので、
祇園太鼓に小倉城、、と
2つ目に
ご当地感満載なのも中村座の特徴なのでしょうね。
中村勘九郎さんが筋書きにも書いてあったのですが、
この「小笠原騒動」で興味深いのは勘九郎さんが、
組織を動かす決定権をもつ「当事者」である犬神兵部と
その影響を受け運命を翻弄される「一般人」の岡田良介
を同じ作品で、同時に演じているところです。
勿論私たちは後者「一般人」です!
だからこそ、その勘九郎演じる岡田良介に
深く共感し、笑って涙する。。
ああこれって江戸時代の人も令和を生きる私達も変わらないのだなぁ、、
と感じました。
そしてこれこそが平成中村座の凄いところだと思います。
江戸文化がそれまでの時代の文化と決定的に違う点は、
戦国時代までは文化の担い手は貴族であり武士でありましたが、
長く平和な時代が続いた江戸後期の文化の担い手は
まさに「一般人」である庶民!
歌舞伎も決して高尚で難しい古典などではなく
庶民が笑って涙した身近な演劇であったことでしょう。
その古典歌舞伎を限りなく観客近くに文字通り「降りてくる」事によって、
江戸から令和という通時的な時間も超え、「当事者」と「一般人」という共時的な壁も超えて、
演者と観客が一体となって泣いて笑う…
勘三郎さん、、
何て凄いものを残されたのでしょう!
そして、勘九郎さんと七之助さんが、それを熱く篤く受け継がれている…
勘三郎さんの目!
お茶子さんの肩に見つけましたよ!!
「よ、中村屋‼️」