人気ブログランキング | 話題のタグを見る
Arts de la table
柿右衛門窯さんへ(秘密の扉の向こうで考えた事)
まだまだ自粛生活は続いておりますが、梅雨になる前に解除後初めての県を越えての移動ですが、有田へ行ってまいりました。
午前中はアリタセラを周り、午後からお約束しておりました柿右衛門窯へ。
柿右衛門窯さんへ(秘密の扉の向こうで考えた事)_c0366777_19553686.jpeg
いつ拝見しても風格ある佇まいです。
柿右衛門窯さんへ(秘密の扉の向こうで考えた事)_c0366777_19564656.jpeg
最初に応接室にお通しいただき、
15代酒井田柿右衛門様に御目文字叶い、緊張気味に
蓋付湯飲みにてお煎茶をいただきました。

応接室に、14代と交流が深かったという画家の笠青峰さんが、

柿右衛門の蓋付器を描いた絵画がかかっていてとても素敵でした。
しばらく色々お話しを伺ったあと、工房を見せていただけるという事で、、

またまた緊張しながら、

普段は鍵がかかっていて、陶器市の時も公開されていない

秘密の扉が開きます。

中々人が立ち入る事の出来ないヴェールに包まれた扉の向こう

に足を踏み入れるとき、コジモデ メディチの「全ての人が全

てを見ることが出来る訳ではない…」の言葉を思い出します…

柿右衛門窯さんへ(秘密の扉の向こうで考えた事)_c0366777_20022229.jpeg
秘密の扉をくぐり、
先ず足を踏み入れると、マスクをしていても芳しいアロマが立ち込めています!!

薪の松の香りなんですね!

柿右衛門窯さんへ(秘密の扉の向こうで考えた事)_c0366777_20064004.jpeg
有田の清々しい空気と松のアロマで、体が浄化されそうです!


柿右衛門窯さんへ(秘密の扉の向こうで考えた事)_c0366777_20080917.jpeg
下絵付けと上絵付けをされている工房を外からそっと拝見しました。

柿右衛門窯さんへ(秘密の扉の向こうで考えた事)_c0366777_20092034.jpeg
皆さま、椅子とテーブルではなく一畳の畳を敷いてそこに座って描かれています。


だみの様子
柿右衛門窯さんへ(秘密の扉の向こうで考えた事)_c0366777_20094740.jpeg
それから轆轤の工房を拝見しました。

こちらは力仕事なので、男性の職人さんばかり。

柿右衛門窯さんへ(秘密の扉の向こうで考えた事)_c0366777_20110517.jpeg

初代柿右衛門が上絵付けの開発に成功したのは、

1616年に朝鮮から来た陶工李三平が有田郷泉山で陶石を発見してから30年後の

1647年。

初期は、中国の景徳鎮の染付けの模倣から始まったそうです。

柿右衛門美術館には、その当時の器も展示されていますが、

撮影できませんでしたので、

初期の柿右衛門には、
祥瑞(しょんずい)と言って、1628年から1644年に日本からの注文したで景徳鎮で作られた、祥瑞紋様を写したものがありましたが、
こちらは、オリジナル、景徳鎮の祥瑞の壺
柿右衛門窯さんへ(秘密の扉の向こうで考えた事)_c0366777_20215418.jpeg
(現在有田町の九州陶磁文化かんの高取家コレクションで見ることができます。)

このころの作品は、器全体を埋め尽くすような紋様で、オランダ東インド会社の注文でヨーロッパへ沢山輸出され、
バロック趣味のお城を飾りました。

そして柿右衛門様式として、それを模倣したのが、マイセンです!

祥瑞ー柿右衛門ーマイセン

と本歌取りが続いていき、アジアとヨーロッパの文化が融合した瞬間でした。

しかし江戸後期はヨーロッパへの販路を失い柿右衛門窯のみならず、有田全体が新たな販路を模索します。

そんな中で柿右衛門窯が一気に脚光を浴びる出来事が!!
11代柿右衛門の時代に、
1912年11代片岡仁左衛門によって
榎本虎彦作
「名工柿右衛門」として歌舞伎上演されそれが大ヒット‼️
柿右衛門窯さんへ(秘密の扉の向こうで考えた事)_c0366777_20304204.jpeg
11代が柿の木を見てたたずむ姿は、歌舞伎の中でのフィクションながら、柿右衛門窯のシンボルになりました。

それ以降、最盛期の復興に力を注ぎ、

12代の時に
濁手(にごして)という、滑らかなほんのり乳白色の素地を完成させます。

現在、私達が家庭用に購入する柿右衛門さんは、陶石だけで焼成した真っ白な素地ですが、

展示会ようの作品などは昔ながらの濁手で作られるそうです。
(価格も勿論、上がります、)

陶石だけでなく木の燃えかすを素地に混ぜることにより乳白色の色が現れるそう。
(手間がかかっています。)

ショップでは、どちらも拝見できますので、微妙な色のちがいをぜひご覧になってください。

私は写真左の冬苺のお皿を持っています。

(3年位前の陶器市で購入しました。)

柿右衛門窯さんへ(秘密の扉の向こうで考えた事)_c0366777_20380614.jpeg
あの
「ななつ星」の洗面台、全室柿右衛門さんの洗面台がついているとか‼️

こちらも苺柄ですが、よく見てください。
蔓がありますよね、、

こちらは、草苺がモチーフで、本来は苺の実は葉っぱに隠れて見えないものをめだつように描いているそうで、草苺は育てば大木になるそう。

柿右衛門窯さんへ(秘密の扉の向こうで考えた事)_c0366777_20403348.jpeg
こちらは大きい花瓶ですが、蔓がないから冬苺でしょうか?
柿右衛門窯さんへ(秘密の扉の向こうで考えた事)_c0366777_20430169.jpeg
こちらは、母の形見ですが、
14代作の冬苺のお皿
(親子で好きなもの同じなんですね…)

柿右衛門窯さんへ(秘密の扉の向こうで考えた事)_c0366777_20442058.jpeg
今右衛門窯さんもそうですが、鍋島は藩窯で、赤い色だけは赤絵町で色つけされるそうですが、柿右衛門窯は窯元で、
 全ての色つけを一箇所の工房で色つけされているそうです。

柿右衛門さんとくに14代が大事にされたのは、
余白そして、左右対称でないこと…なのだそうです。

これがヨーロッパへ渡るとお皿いっぱいに柄が絵が描かれたり、
模様が左右対称に配置されたりします。

暑い日に長時間、マスクを、つけて丁寧に説明くださった本当に
お優しい15代酒井田柿右衛門さま。


柿右衛門窯さんへ(秘密の扉の向こうで考えた事)_c0366777_20493748.jpeg
柿右衛門窯さんへ(秘密の扉の向こうで考えた事)_c0366777_20565440.jpeg
(暑い日でしたが終始マスクを付けて行動しております。

写真の瞬間だけマスクを外しております。)


2013年ななつ星の運行がスタートする年に、

14代が亡くなられ15代を襲名されたそうです。

(ななつ星の洗面台は14代の遺作だそうです。)

景徳鎮ー有田ードイツと

焼き物の柄が本歌取りされていく過程。

文化が今のように西高東低でなかったころ…



秘密の扉の向こうで考えたこと。

by artstable67 | 2020-06-11 19:53 | テーブルウエア | Trackback | Comments(0)
<< うちご飯(なす?なすび??)    油HITOTUKI >>

食空間プロデューサーの山野舞由未です。
S M T W T F S
1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30 31
以前の記事
2024年 07月
2024年 06月
2024年 05月
2024年 04月
2024年 03月
2024年 02月
2024年 01月
2023年 12月
2023年 11月
2023年 10月
2023年 09月
2023年 08月
2023年 07月
2023年 06月
2023年 05月
2023年 04月
2023年 03月
2023年 02月
2023年 01月
2022年 12月
2022年 11月
2022年 10月
2022年 09月
2022年 08月
2022年 07月
2022年 06月
2022年 05月
2022年 04月
2022年 03月
2022年 02月
2022年 01月
2021年 12月
2021年 11月
2021年 10月
2021年 09月
2021年 08月
2021年 07月
2021年 06月
2021年 05月
2021年 04月
2021年 03月
2021年 02月
2021年 01月
2020年 12月
2020年 11月
2020年 10月
2020年 09月
2020年 08月
2020年 07月
2020年 06月
2020年 05月
2020年 04月
2020年 03月
2020年 02月
2020年 01月
2019年 12月
2019年 11月
2019年 10月
2019年 09月
2019年 08月
2019年 07月
2019年 06月
2019年 05月
2019年 04月
2019年 03月
2019年 02月
2019年 01月
2018年 12月
2018年 11月
2018年 10月
2018年 09月
2018年 08月
2018年 07月
2018年 06月
2018年 05月
2018年 04月
2018年 03月
2018年 02月
2018年 01月
2017年 12月
2017年 11月
2017年 10月
2017年 09月
2017年 08月
2017年 07月
2017年 06月
2017年 05月
2017年 04月
2017年 03月
2017年 02月
2017年 01月
2016年 12月
2016年 11月
2016年 10月
2016年 09月
2016年 08月
2016年 07月
2016年 06月
2016年 05月
2016年 04月
2016年 03月
2016年 02月
2016年 01月
2015年 12月
2015年 11月
2015年 10月
2015年 09月
2015年 08月
2015年 07月
2015年 06月
2015年 05月
2015年 04月
最新のコメント
> 通りすがりさん ご..
by artstable67 at 22:24
かなり前の記事へのコメン..
by 通りすがり at 22:08
> マリマリーさん な..
by artstable67 at 16:35
こんにちは。 本当に素..
by マリマリー at 09:18
> みすとさん コメン..
by artstable67 at 03:17
わぁ、ふく那さんの初々し..
by みすと at 00:48
> 宮本美和さん ブロ..
by artstable67 at 11:20
山野先生〜〜 アクシデ..
by 宮本美和 at 19:26
宮橋さま。 返信遅れま..
by artstable67 at 22:24
はじめまして。宮橋ともう..
by 宮橋 at 01:57
最新の記事
博多阪急ティーフェイスティバル
at 2024-07-22 18:36
読書
at 2024-07-20 10:17
雛にて雅な美食を
at 2024-07-19 22:56
コロナ11波?
at 2024-07-18 07:19
手土産
at 2024-07-02 19:01
カテゴリ
全体
自宅レッスン
外レッスン
イベント
その他のお仕事
テーブルコーディネート
紅茶
おうちごはん
そとごはん
お稽古
旅行
テーブルウエア
お花
アート
音楽
歌舞伎
オペラ
映画
読書
ファッション
インテリア
スポーツ
福岡の美味しいお店
アフタヌーンティー
学iwataya
未分類
お気に入りブログ
福岡のお菓子教室 Com...
Fooding Diary
VERT DECO ...
のんびりと。しあわせに。
穏やかな日々
お茶をどうぞ♪
kimcoa-blog
ローマ、ヴェネツィア と...
外部リンク
多賀谷洋子オフィシャルブログ

+++---------------+++
レッスンのお問い合わせ、テーブルスタイリングやセミナー等お仕事の依頼は



までお願い致します。
+++---------------+++
タグ
記事ランキング
画像一覧

Copyright(C) 2015 aretstable.jp All rights reserved.