大変お世話になっております、
北の台雅楽アンサンブル様の定例公演へ行って参りました。
初めて伺った紀尾井小ホール。
チューリッヒ大学東アジア美術史教授のハンス、ビャーネ、トムセン博士の公演をとても興味深くお聞きしました。
メトロポリタン美術館に沢山所蔵されている雅楽に関する絵画や版画の中で、
トムセン博士が特に注目されたのは、
江戸時代の大名や徳川幕府が描かせたもの。
皇室の行事である「雅楽」の絵画を所持することは、新興勢力の大名や徳川幕府にとって「正統性」を示すためのものだったのでは。
という考察になるほどと頷いてしまいました。
徳川幕府の行事で雅楽が演奏され舞われた事からもその考察の正しさが頷けます。
美術品の見方に新しい視点を与えてくださったトムセン博士に感謝!!
雅楽公演は、北の台様のおかげで今年四回目。
二回目は、畏れ多くも、皇室の方々が出席される皇居の
春季演奏会でした。
そののち、本拠地でいらっしゃるいすみ市の練習会にもお邪魔しまして、、
料亭のような建物と庭園に驚き素晴らしいおもてなしを受けました🙇♀️
演奏会先で訪れられた各国のお味を再現されていたり、
いすみ市の山海の珍味まで。
もう、本当に私達など申し訳ないようなおもてなしでした🙏
その折に元宮内庁式部職楽部主席楽長の安齋先生に…
中々雅楽のリズムにのれなくて。。
というお話しをさせていただきましたら。
「呼吸をする事です。楽器を演奏する方々のように,.」
とアドバイスをいただきまして、
今回は、吹奏楽器を演奏される方々の息継ぎに合わせて呼吸をして、
ようやくリズムにのって拝見することができました。
さて今回の演奏、演舞のあとは。
懇親会、二次会にまで、井口理事長ご夫妻のご厚意により、厚かましくも参加させていただきました。
二次会では光栄にも宮内庁楽部の楽師で、重要無形文化財保持者の
久恒壮太郎先生とお席が隣で、色々とお話しを伺いました。
久恒先生は、福岡ご出身という事で、、
勝手に親近感を持っておりました。
15歳の中学生でいらした久恒先生が、なぜ宮内庁楽師をめざされたかをお聞きしたかったので!!
たまたまご覧になった図鑑に載っていた雅楽の楽器に強く惹かれたことや、
中学生でありながら、宮内庁へご自身でお電話をかけて問い合わせられたこと…
7年間の修練の大変さ。
特に、東京駅を通って宮内庁楽部へ通われていたそうですが、
「博多」行きの列車を見たら飛び乗ってしまいそうで、
一万円以上のお金を持たなかった事をお聞きして、
私も学生時代に福岡から出て来て、沢山の友人には恵まれましたが、
故郷を離れて過ごす心許なさを。
その若い時の切ない気持ちを思い出しました。
実は久恒先生は
努力家で、雅楽界のプリンスと言われる端正なお顔立ちからは想像も出来ないくらい、お話し上手で、場の空気を読み楽しい方!!
きっと何度もこういう質問をされたのだろうなぁと思いながらも、
丁寧に笑いを交えながら、お話しくださいました。
理事長夫人の井口様とは、京都のお料理教室でご一緒してからのご縁ですが、
理事長でいらっしゃる井口陽一郎様、奥様も、伝統芸能である雅楽の保存と啓蒙に全てをかけていらっしゃいまして、
日本国内のみならず、海外公演も積極的になされ、
各地に沢山のファンがいらっしゃいます。
有り難いご縁で、素晴らしい方々との出会い、
文化的交流に参加させていただき、
ご縁に深く感謝しております…
いつか「北の台アンサンブル」さまの福岡公演を実現させるのが夢です。
(久恒先生の凱旋も兼ねて)
皆様もぜひご協力をお願い申し上げます。