🔴正倉院展で感じた、奈良という“世界の形”🔴

「夢の国 燃ゆべきものの 燃えぬ国 木の校倉の とはに立つ国」
by森鴎外
正倉院展、最終日に駆け込みで行ってきました。
今回、注目したのは、租庸調のための庶民の戸籍の管理表である
「正倉院古文書正集」
つまり、正倉院の豪奢な宝物は、律令制度という国家の仕組みが
あってこそ。
正倉院の宝物は、ただの古代工芸ではなく、
奈良時代の国家そのものが凝縮した結晶。
天皇や貴族が生きた宮廷の豪奢、
荘厳な仏教儀礼、
そしてそれらを支えた律令制・租庸調・戸籍の緻密な仕組みまで、
一つひとつの品が静かに語りかけてきます。
その一方で、庶民の生活は全く別世界。
貴族は唐文化と仏教宇宙観に包まれ、
庶民は農村に根ざした現実の祈りを生きていた。
同じ時代でも、見ていた世界はまるで違う。
そして奈良は、シルクロードの終着点。
ガラス、染織、香料──
世界の息遣いが都に流れ込み、宝物に宿っています。
本来は天皇だけが目にすることを許された品々。
それが昭和天皇の御意思によって、
いま私たちにも開かれたということの重み。
分断された世界の記憶を秋の一日堪能しました🍂
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