Arts de la table
カテゴリ:歌舞伎( 21 )
六月博多座大歌舞伎(松本白鸚 松本幸四郎襲名披露)

今日は昼夜通しで、博多座で高麗屋さんの襲名披露公演を見て参りました。
(11時から21時まで…流石にお尻が痛い😭)

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演目としては、お昼の部の幸四郎さんが十役早変わりな

さる「伊達の十役」がとても楽しかったです✨

いわゆる「伊達騒動」を題材とした作品ですが、

仙台藩伊達家三代藩主 伊達綱宗は贅沢三昧の上に廓に通い詰め、その乱行故に幕府から隠居を命じられた人。

頼兼(伊達綱宗はここでは足利頼兼として描かれています)
がうつつを抜かす高尾太夫の花魁道中の華やかな事…💕✨
3歳にして伊達家の後を継ぐことになった亀千代(ここでは鶴千代)の身代わりに、我が子を差し出す乳母の政岡。

ここでも描かれる我が子「個」より「家」が大事という武家社会ならではの不条理とも言える思想。

殺された高尾太夫の幽霊。

それに仁木弾正の妖術、幸四郎さまの早変わりは息もつかせず、

歌舞伎らしい華やかさ、面白さが満載で本当に贅沢な舞台でした。

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祝い幕
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 夜の部の幕開けは、
仁左衛門の「俊寛」
よく演じられる演目ではありますが、年々に感じ方が変わってくるのはお芝居を見る楽しみでもあります。

平家打倒の陰謀企てた咎で、不毛の地「鬼界ヶ島」に流された俊寛。

恩赦を待って、辛うじて生きながらえているが…



ただ1人、地獄のような「鬼界ヶ島」に残される絶望の俊寛の姿が、


今宵は亡くなった親の姿にも重なり、やがては我が身の事なのだと、

この絶望は決して悲劇ではなく人のいく末、運命…

と感じた夜。

幕間は
襲名披露膳をいただきました。
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襲名口上と

切りは襲名披露らしく

「春興鏡獅子」

幸四郎さんの舞の可憐で美しい事✨❤️

幸四郎さんは立ち役も女形もこなされるその役幅の広さに圧倒され

特に舞の美しさに今回改めて感動しました。



博多座を後に余韻に浸りながら中洲の街を歩きます…

胸がキュッと締め付けられるような切なさと華やぎを感じながら…

ふと脳裏に浮かんできたのは

年々に(としどしに)我が悲しみは深くしていよよ華やぐ命なりけり…


これは私が若かりしころ、ずっと年上の方から教えてもらった岡本かの子の歌ですが、

その頃のその方の年齢もはるかに超え、


かの子がこの歌を詠んだ年齢も
すっかり超えてしまいました。

これは色んな解釈ができる歌だと思います。

かの子は恋多き女性でしたので、彼女にとっての「華やぎ」は恋であったのでしょう。


私にとっては。
悲しいこととままならない事の積み重ねを経て辿り着く

「華やぎ」はなんと切なく愛おしく、
「年々に」深まっていく…
ということ。

私たちは歳を取ることで多くを失っていく。

しかし歳をとらなければ見えない豊穣で悲しく深く美しい世界があることを知っていく。


この歌を教えてもらってから30年…

ようやくその意味を理解した夜

そう。歳をとるって悪くない。

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by artstable67 | 2018-06-07 23:15 | 歌舞伎 | Trackback | Comments(0)
四国こんぴら歌舞伎(後編)
昨夜熟睡したので、気持ちよく目覚めました。

(あ、前編をご覧になりたい方はこちらのリンクから・・)




朝一番で温泉へ、入って朝食をいただきます。

こちらの宿泊客はほぼ全員 こんぴら歌舞伎の為に泊まられているそう。。

外国人観光客の姿もちらほら。

お宿から金丸座まで歩いて10分位です。

10時半開場ですので、10時10分頃ゆっくりと出発です。

金比羅さんへの参道を登ります。

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雨が降りだしそうなお天気…
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白い藤が咲いています。
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着きました!!
思っていたよりこじんまりとした印象です。
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金丸座の前には、お弁当やお土産を売っているお店が沢山並んでいます。
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コンピー君のついた海老せんべいや醤油豆を買いました。
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お弁当は三越特製のものを購入。
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午前と午後と通しで観劇します。

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記念にパチリ💗
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入場は背をかがめて右下の狭い入り口から・・

江戸時代もこのようにして入場していたそうです。

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午前の部は枡席。

一枡に5人座るのですが、我が家は5人用を一枡買い上げ4人で座りましたがそれでも足も延ばせず、狭い事・・

おそらく5人用の枡を3人で座ったら丁度良いと思います。

江戸時代の人はきっと体が小さかったのですね・・

膝掛けを配ってくれますが、外が寒かったので冷えてきてみなさん寒そうでした。

ここに5人で長時間は大変です。


話は脱線しますが・・

イギリスのシェイクスピアの故郷、ストラットフォード・アポン・エボンを訪れたときに

観劇したときのこと。

昔は狭い客席で暖房もクーラーもなくすし詰めで立ちっぱなしで観劇していたという話を聞きました。

それでもテレビも他に娯楽のない時代の庶民には大変な楽しみだったそうです。

そう・・!

江戸時代の庶民になったつもりでここは楽しまねば・・😊

下の写真。

着物を着ている女性は「お茶子さん」

お茶こさんが座席に案内したり、ゴミを回収したりお世話をしてくれます。

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天井の木製の梁が美しいですね。

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イヤホンガイドはもちろんなくて筋書のみです。

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前から三枡目なのでとても良いお席でした。
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いよいよ幕が開きます・・

幕開けは「江島生島」

きゃ=====

舞台が近い・・

松也さん演じる江島が色っぽい・・・・・💗

鳥肌が立ちます・・

舞台が近い・・というより


歌舞伎座や博多座は舞台があり観客席があり、私たちはお芝居を見ているのですが・・

ここでは舞台と観客席が一体となり・・

私たちはタイムマシーンに乗って「江島生島事件」

の目撃者となる・・そんなすごい臨場感です。
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正徳四年に実際に起こった江島生島事件を元にしているものです。

七代将軍徳川家継の生母月光院に使えていた大奥の中﨟江島が、山村座の歌舞伎役者

生島新五郎と通じていた事が発覚し、江島は信州高遠へ、

生島は三宅島へ流された上、山村座は廃座へ追い込まれるという事件でした。


ここでの見所はなんといっても、前半の水も滴る色男ぶり

から後半の三宅島で物狂いとなってしまった珍しい「男性の物狂い」です。

女性が恋に破れて、物狂いになるさまは舞踏でもよく演じられますが、

男性版は初めて見ました。



前半の生島との逢瀬の松也さんの色っぽいこと美しい事・・

ぞくぞくしてしまいます・・

そして後半は三宅島の海女にからかわれ・・身をやつした姿。

「江島恋しや・・」といいながら消えてゆく松也さん演じる生島の姿に

場内が一体となって吸い込まれていきます・・

恋に生きて恋故に身を滅ぼす・・こんな美しくデカダンスな純愛を

臨場感と場内の一体感で体験した希有な時間でした。


さてさて・・幕間は枡席でお弁当を食べたり・・

お団子を食べたり・・大忙し

そして二幕目・・

「其俤対編笠  鞘當(さやあて)」

江戸時代の代表的な狂言作者での四世の鶴屋南北の作で人気の演目です。

(といってもこちらも初めて見ました)




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幕が開くと桜が満開の吉原中之町。

もう桜満開の花街の世界へぐっと引き込まれます・・

そして私たちは右側(花道と反対側)に座っていたのですが・・

枡席へ渡る通路が花道に変身!!

なんと右左両側に花道が・・

そして場内の奥から巡礼の鈴のような音が・・

これまた・・芝居ではなくどこから響いてくる本物の鈴の音のようです・



この鈴の音を響かせて花道を来るのは郭をパトロールしながら行き交う「茶屋廻り」という人たち。

私たちの座る枡の真横を福之助演じる「茶屋廻り」が私たちの肩のもう横20センチ位のところを金棒の鈴を鳴らしながら

通っていきます・

この臨場感は金丸座でなければ体験出来ないものだと思います。

次に現れる山三の雨に濡れ燕、伴左衛門は雲に稲妻という意匠を凝らした小袖と羽織りという伊達を尽くした衣装で

現れます。

(郭でもてるにはお金がかかるのですね・・・)


この演目の終わりに劇中口上。

(今日は歌之助さんはいません。高校があるそうです😊)

このあとまた30分の幕間。

お弁当を食べる人ありおやつを食べる人あり・・大賑わいです。

(でも相変わらず冷えています)

昼の部最後は

「魚屋宗五郎」これは見た事があります!!

芝翫さんらしい黙阿弥晩年の世話物、

「酔って言うんじゃありませんが・・」以下の長台詞が聞き所です。
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そうやって昼の部が終わり。。

金丸座から一旦、退出。

参道へ出て、黄金ソフトクリームを食べました。
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夜の部は枡席ずっとではつらいかと二回の「中舟席」

金丸座のお席にはこんぴらさんが航海の安全の神様であることに因んで

すべて舟の名前がついています。

前舟席・・後舟席・・というように。

これは中舟席からの眺めです。

金丸座全体が見渡せます。

座席もゆったりしていた脚も延ばせて楽でした・・

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しかし・・総括して言えば・・

臨場感を味合うには絶対「枡席」お勧めです。

(相当狭いので脚のご不自由な方にはお勧めできません。)

芝居小屋の魅力にすっかり取り付かれた私・・

飯塚の嘉穂劇場でもぜひ歌舞妓を見てみたいと思いました。

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by artstable67 | 2018-05-06 09:56 | 歌舞伎 | Trackback | Comments(0)
またまたやってしまいました…四国こんぴら歌舞伎(前編)
皆様、ゴールデンウィークいかがお過ごしですか?
福岡はお天気もよかったのですが、アレルギーシーズンのゴールデンウィークは私は引きこもり、今日はひたすら中庭のデッキを磨いておりました。

先月の15日のことですが、香川県の金丸座こんぴら歌舞伎へ行って参りました。
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現在金丸座で歌舞伎公演をしているのは一年に一度だけで、また、この金丸座のチケットは旅行会社がバスツアーや新幹線とのチケットと組み合わせ、ツアーとして売り出すため、一般に中々回ってきません。

ようやくチケット手に入れ家族四人揃って、香川入りした訳ですが…

14日土曜日博多から新幹線で岡山まで行きそこから高知行きの南風19号という特急列車に乗り換えます。

列車南風は、瀬戸大橋を渡ります。

岡山を出発して30分位で瀬戸大橋へ

車窓からの眺めです。

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平清盛が活躍した瀬戸内海が見え、

島が点在しています。

遥か眼下の海は激しく渦を巻いています…

坂出が見えてきました。

間も無く香川県へ入ります。

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橋を渡っている時間は10分位でしょうか…

前回は父と訪れた事を思うと胸がキュッと締め付けられるような切ない気持ちになります。

琴平へ着き、やはり仙台から合流する息子をホームに見つけ、

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嬉しくて、慌ててホームへ。

「待った〜〜?先にホテルへ行ってたらよかったのに〜〜

あ⁉️
お母さん、アンパンマンの中に(南風19号はアンパンマン列車なのでした)
スーツケース置いてきた😰😰

待ってー
アンパンマン!!」

無情にもアンパンマン列車は走り去ります。。

(唖然とする家族から、

「ネタか?」と

突っ込まれましたが、

そんなことは断じてありません!!)

半泣きになりながら、琴平駅の改札で、

事情を説明します。

駅員さん曰く、

「次の駅に着くまで無線が届けば、次の駅で荷物をおろせるけど、、

これから無線が途切れる区間に入るから」

「もし、荷物を次の駅で降ろして貰えたらタクシーで取りに行きます」と、私。

駅員さん(関西弁のイントネーションで)

「無理です。」

私&ファミリー「え?」

駅員さん「特急列車で30分ですよ!

次の駅は徳島県の阿波池田、タクシーでいったら、何万円になることか、、」

私「もし、その阿波池田でおろして貰えなかったら、次の駅は?」

駅員さん「おおぼけ、こぼけ」

私「おおぼけ、こぼけ??

で、そこも通過したら、?」

駅員さん「ごめん、なはり」

私「ごめんなはり???」

もはや、思考停止状態の私…

が、
何とか、無線がつながり、

次の阿波池田で荷物がおろしていただけることになりました。

で、次の特急南風にのり、カバンを追いかけます。

何だかだんだん暗くなってきます。

すごく闇が深く感じます。

すごく心細い…



着いたわ。

阿波池田✨

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駅で荷物を確保

駅員さん
「ここの駅は単線だから、こちらのホームで待ってたら岡山行きが来るからね。

動かんといてね。大丈夫?

明日やったら荷物電車に乗せて琴平に送ったのにごめんな〜〜」

な、なんて親切な方😍

てなわけで。初上陸徳島県ってことで
パチリ。

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大歩危、小歩危
おおぼけ、こぼけ駅も発見!
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ごめんなはり線と
御免駅も見つけましたよ
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五分後位に帰りの特急が来て、折り返しまた30分。

ようやく琴平駅へ戻ってきました。

こんなポスター発見。


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まだ午後8時なのに、駅員さんも帰宅し、

すっかり深い闇に包まれた琴平の街を一人スーツケースをガラガラひきながらホテルへ向かい、

ご飯を食べ温泉へ入って、、

疲れていたのですぐに寝入ってしまったのでした。

後編へ

by artstable67 | 2018-04-30 23:13 | 歌舞伎 | Trackback | Comments(0)
三月大歌舞伎(歌舞伎座)
先日、三月大歌舞伎を見て参りました。
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東京はとても寒くてみぞれ混じりの雨でした。

冬のコートに手袋とマフラーをつけて上京しました。

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今回は、昼の部のみを見ました。


幕開けは、

近松門左衞門の時代物の傑作「国性爺合戦」
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清時代の中国を舞台にしたスケールの大きな物語です。

愛之助の和藤内による片手六法と両手六法の引き込み…

1つの演目で2つの引き込みが観れるものは珍しいのだとか…

江戸らしい荒事はやはり観ていて清々しい。


芝翫さまの甘輝も気迫と貫禄に満ちておりました。

二幕目は男女道成寺

こちらは四世中村雀右衛門七回忌追善狂言です。
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幕が開いた途端に満開の桜の舞台🌸

ため息があちこちからもれます。

桜の季節にふさわしい演目です。

昼の部切りには、
三遊亭圓朝の人情噺を舞台化した世話物「芝浜革財布」

笑いあり涙ありの演目の主人公を演じさせたら芝翫さんはピカイチです✨

心あたたまる幸せな気持ちになり幕となりました。

こういう幕切れって好きです。

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前から二列目の真ん中というとても良いお席でしたのに

横が二席空いておりました。

何となく、父と母と一緒に観ているような気がしました。
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by artstable67 | 2018-03-23 07:34 | 歌舞伎 | Trackback | Comments(0)
初春大歌舞伎 高麗屋襲名披露(歌舞伎座)
今年初の歌舞伎座へ。
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もうすっかりお正月気分が抜けてしまっておりますが、

歌舞伎座内は、まだ新春ムード満載の装飾が襲名披露公

演のおめでたさと相まってとても華やかです✨
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高麗屋さんの親子三代同時襲名披露公演でもある一月の

公演チケットは…

今回は思い立ったのも先月で発売開始後、入手

は困難を極めましたが、

昼の部は、タイミングよく戻ってきた

西の桟敷席へ😊

桟敷席の1番の楽しみは、何と言っても幕間にいただくお弁当なんです。

暖かいお吸い物とともにお席まで届けてくださり

とっても美味しいのです。

1月は殊の外美味しかったです❤️
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祝い幕
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さてさて肝心の演目です。

昼の部1番は…

「箱根霊験誓仇討 箱根山中施行の場
白滝高の場」

こちら大大大好きな七之助さまがお兄様の勘九郎さんと

夫婦を演じられています。

新春 1番の歌舞伎座で七之助さま❤️❤️

相変わらず美しい…

眩しすぎる✨✨

しかし物語は悲しい物語です。

勘九郎さん演じる飯沼勝五郎は.

兄で豊臣秀吉の縁の家来 であった飯沼三平を

同じく豊臣秀吉の家来であった滝口上野(どっちが苗字か

わからないような名前ですね)に殺されます。

三平の弟勝五郎は兄の仇を討つため、三千助と名を変え

て北条の家臣である九十九新左衛門の下僕となって

その様子を伺っていましたら

憎っくき滝口上野!

七之助さま演じる 勝五郎の女房の初花に横恋慕。

何とか自分の物にしようと画策する

トンデモナイ輩なのです。。

勘九郎演じる勝五郎は病を患い歩けなくなりいざり車に

乗り、その縄を七之助さま演じる初花が引っ張りながら

花見に現れるところから物語は始まります。

現実的に考えたら、哀れでみすぼらしいこの花道のこのシーンを

何とも情緒豊かに風情ある美しく演じる勘九郎さんと七之助さま…

ぐっと物語に引き込まれていきます。

そして後半は、滝口上野に無理やり連れ去られた初花が

殺され、幽霊となり帰ってきて、さらに夫の勝五郎のために箱根

権現に願をかけ滝壺に身を投じ、勝五郎は歩けるようになり仇討ちを強く心に誓う。。


という物語です。

「仇討ち」とは現代人が理解できないももの1つであると思うのですが、

江戸中期、仇討ちは世間の注目を集め、討ち果たせば、

いつ、どこで、誰々がと、絵入りの瓦版が配られ、町々

に伝わったそうです。

しかし仇討ちは簡単ではなく、敵の捜索に数年を要したり、

途中で行き倒れてしまったり、返り討ちにあってしまっ

たり、苦労話につきないのだそうです。

そんな苦労に満ちた仇討ちをモチーフにして幽霊が出てくる奇想天外

な物語ですが、

七之助さま演じる

女っぷりよくでも貞淑で強く夫へ愛と忠義を貫くか弱くでも芯の強い女性…初花

悪くない! !

(上から目線で言っているのではなく個人的に七之助さま演じる女暫の静御前や夜長姫が最高だと思ってるゆえでございます!誤解なきよう🙇‍)

色気もあり女性らしくでも強い意志があり、

惚れ惚れしてしまいました😍

そして、

次は
「七福神」新春そして襲名披露のお祝いに相応しい

晴れやかな舞踏です。

昼の部最後は

「菅原伝授手習鑑」

から 「車引」と「寺子屋」。


「菅原伝授手習鑑」は「仮名手本忠臣蔵」「義経千本桜」とともに三代名作と言われ


よく演じられます。

中でも「車引」は三兄弟が争う中で見せる様々な見得は

歌舞伎らしい教科書的ともいわれる様式美にあふれ、
菅原道眞に所縁のある九州博多座でもよく演じられます。

実は、「車引」と「寺子屋」通しで見たのは初めてでしたが、

通しでみて初めて秘めたる松王丸の菅丞相に対する忠義…


我が子の首を差し出す、現代の感覚から言ったら

不条理とも言える忠義が新白鸚の迫真の演技で

号泣必至に演じられます😭

白鸚さんの松王丸、凄すぎました。


号泣してしまいそうなので涙を堪えても喉の奥がヒリヒリ…

沢山の方が目頭に手をそっとあてておられました。

主君菅丞相の息子を助ける為に自分の息子(9歳)の命を差し出すという

また、匿っていた寺子屋を営む式部源蔵も躊躇いなく、

他人の子の首を差し出す


現代人の感覚なら絶対できない事ですが、

封建の世を生きた昔の人は「親子は一世、夫婦は二世、

主従は三世、間男はよせ(四世)」と落とし噺の戯言で言

われるように、主従の関係は重く、過去、未来、現在に

わたるとしたそうです。

そんな封建時代ならではの主従関係の重さを理解したと

してもこの段は重たい。

そして、こんなに重たい段が人気を博して演じられてき

た背景には第一次世界と第二次世界大戦と我が子を戦争

で失った親たちが深く共感して見て来たからだといいます。

子供を失うというのはいつの時代でも親にとっては非情

であったのは変わりないのですね。


ここで昼の部終了です。。


う、重たい。 。

晴れやかな襲名披露公演の締めにしては重たすぎます。

😭😭

さて

夜の部はチケットが取れず二階席。

襲名披露口上あり、「勧進帳」では、染五郎さんの

麗しい義経

締めは

本当に艶やかで華やかな

「相生獅子」と「三人形」の舞踏。
晴れやかに幕を閉じました。


昼の部と夜の部の何たる違い…😭

しかし白鸚さんの松王丸は絶対見ていただきたいので、

歌舞伎好きの方には昼の部もおすすめです。

夜の部は、

いつもの めでたい焼き
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一階お土産売り場で福岡のAZULさんの限定クッキーを見つけ嬉しくなり購入しました🌸
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他に購入したお土産は、

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勧進帳 ポチ復路

勧進帳 お菓子詰め合わせ

冨樫最中
勧進帳巻物に見立てた弁慶羊羹
義経の笛に見立てたえんどう豆のお菓子


が入っています。


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え?

夜の部の解説が少ないって??

二階席だったのと睡眠不足と午前中からの集中力が途切

れ、時々意識不明に陥っていたことを慎んでここに懺悔しますっ😭😭

by artstable67 | 2018-01-20 00:25 | 歌舞伎 | Trackback | Comments(0)
2月博多座花形歌舞伎
すーっかり出遅れましたが、

2月博多座に七之助が出演されます❤️❤️

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昼も夜も😍

どなたか七之助がお好きで

一緒にキャーキャー言ってくださる方、

チケットは今から手配しますが、

ご一緒しましょう✨✨

メッセージお待ちしてしております😊




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by artstable67 | 2017-12-21 01:57 | 歌舞伎 | Trackback | Comments(0)
吉例顔見世興行 八代目中村芝翫襲名披露(ロームシアター京都)
京都へ「吉例顔見世興行」を拝見しに行って参りました。

今年は南座が改築中でして、ロームシアター京都で行われましたが、

毎年南座で行われる年末の京都の風物詩です。
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下の写真ご覧ください。

(ロームシアター正面に飾られている木の看板)

この出演する俳優さんの名前を勘亭流で書いた「まねき看板」が上がると

京都の人は冬の訪れを感じるそうです。
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江戸時代、劇場と役者は、一年ごとに契約を結んでおり顔見世は翌年一年の一座の顔ぶ

れを披露する事から最も重要な興行とされていました。

今は東の俳優さんならず東西の名優が顔を揃える華やかな歌舞妓の祭典として京都

はもとより全国の人々に親しまれております。

そして今年の顔見世興行は

そう・・

八代目中村芝翫さんと
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橋之助さん、福之助さん、歌之助さんの襲名披露も兼ねているのです。
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中村芝翫さんと三人のご子息の襲名披露に際しては昨年の10月の

歌舞伎座での襲名披露公演の初日に拝見して、

今年の1月は大阪の松竹そして6月の博多座

この12月の顔見世興行で襲名披露興行が終わります。

今回ご一緒してくださったのは・・

(大阪松竹そして博多座でもご一緒してくださった)

芦屋マダムAさまと名古屋嬢Mさん



芦屋マダムA様・・

振り返るほどの美しいマダムなのですが

お写真の許可が下りずに残念・・


そして下の写真にちらっと写っておりますが、父も一緒に・・

写真手前の神々しい美女は・・

歌舞伎座の襲名披露初日から今年もずっと一緒に歌舞妓をご一緒してくださった

名古屋嬢Mさん。。

一緒にいると「お嬢様?」と言われることが(光栄にも)ありますが・・

オーラある美しさと本当に明るく可愛らしくて大好きなお嬢様です💗


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昼も夜も素晴らしいお席で・・

感謝なばかりです。

京都では「筋書き」ではなく「番付」

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他の興行と違って

京都らしさ、顔見世興行らしさがそこかしこに・・

通常は胡蝶蘭がお見舞いですが・・

顔見世興行では縁起物の松竹と笊です。
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祝い幕も紅白で目出たさ極まれり・・


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京都のゆるキャラ「コンピー君」
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2階の桟敷席は上七軒の芸舞妓さんがずらりと・・

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限定の井筒の三笠
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八つ橋サンド・・
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興行の演目については明日以降

(余力あれば・・)

アップしたく思いますが・・

総括して、

教科書的な「壽曽我の対面」から

絶対拝見したかった

中村芝翫さんが平知盛を演じる

「義経千本桜」


涙が止まらなかった

「二月堂良弁杉の由来」

お腹を抱えて笑った

「人情噺文七元結」

演目も素晴らしく、

珍しいのは俳優さんが劇中の意匠の儘

襲名披露口上を述べる

「劇中口上」

そして私の大好きな七之助さまも沢山出ていらして

もう間近に拝見して

(「生きててよかった〜😢」)

成駒屋さんで明け成駒屋さんで暮れた一年・・

よく歌舞伎座へも足を運びました。


こんな忙しい時期に歌舞伎鑑賞・・と思われるかもしれませんが

(私もそう思っておりました)



師走の忙しい時に京都へ足を運び深い古典の世界へ浸る

喜び・・

そして家族や大好きな友人とそれを分かち合う喜び・・

それは格別のものなのでした・・

ご縁にただただ感謝です・・

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by artstable67 | 2017-12-08 22:26 | 歌舞伎 | Trackback | Comments(0)
芸術祭十月大歌舞伎(歌舞伎座)
先週末の事ですが、日本茶アドバイザー講座の前日に

「芸術祭十月大歌舞伎」を昼夜通しで見て参りました。

昼夜通しの観劇はなかなか体力・気力を要するので

芝翫さん出演される

夜の部だけを拝見する事にしておりましたが、

昼の部の「マハ−バラタ戦記」の評判があまりに高かったので、

追加でチケット取って頂き昼夜通しで見て参りました。

結果・・

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歌舞伎の「マハ−バラタ戦記」本当に素晴らしかった・・

演出・脚本・音楽・舞台芸術・・全てが素晴らしい・・の一言です。

純然たる歌舞伎の台詞とエキゾチックな衣装・・音楽が違和感なく調和し・・

「歌舞伎 マハ−バラタ戦記」としてのこれまで

見た事のない世界へグイグイと引き込まれていきます。

「マハ−バラタ」という原題がそのまま歌舞伎の演目として掲げられたのは初めてだそうですが、

実は前史があり

初代市川團十郎の作で天和四(1684)年2月15日江戸中村座で初めて上演され、

その後歌舞妓十八番のひとつに数えられるようになった「鳴神」という作品があります

が、その源流がインドなのだそうです。

「マハ−バラタ」が受容されたのは日本だけではなく、世界中で受容される普遍性を

孕んでいる物語です。

解釈の仕方によるところですが・・

「マハ−バラタ」は「叙事詩」である・・とすると

(私の大学時代の恩師 で平家物語研究者の日下力 元早稲田大学文学部教授の最終講義では…

平家物語がラーマヤナ物語やマハーバラタ戦記と

根本的に異なっているのは、前者が戦いを嘆く人間を描 

く事により「叙事詩」ではない事だ。
と鮮やかに解説されたのでした。)

ですから、

語るにはいささかナイーブな表現を用いざるをえないのですが、

「叙事詩」とは王権保持のためや戦争肯定の物語である・・

と解釈する立場だったと致します。

しかし・・

「歌舞妓 マハ−バラタ戦記」は私の予想を良い意味で裏切ってくれたのです。


ラストで松也さん演じる阿龍樹雷が宿命を自己犠牲をもって断ち切り、

絶える事のない戦いに対する悲しみを観客に訴えかけます。

それを天空から見守る神々の眼差し・・

そして暫しの微睡みに落ちていく神々の姿で幕を閉じます。

絶える事のない戦いに対する深い悲しみ・・

を描く事によって単なる「叙事詩」ではない至高の作品へと仕上がっているのです。


素晴らしい脚本と役者さんの渾身の演技・・

機会があればまたぜひ見てみたい演目になりました。




幕間には「芸術祭御膳」を頂きました。




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こちらなんと

インドにちなんで

カレーとナンがついていました。
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そして食後には

これまたインドに因んで

「ラッシー」を💗
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一口で飲みきってしまいます。
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昼の部が終わって15分位歌舞伎座の前に待っていてまたすぐに夜の部の開場です。
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夜の部・・

なんと幕間の食事が全部売り切れていましたので、

「めでたい焼き」を食べました。
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餡の中に紅白の餅が入っています。

これは美味しい!
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さて夜の部は

「沓手鳥孤城落月(ホトトギスこじょうのらくげつ)」から始まります。
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こちらはかの坪内逍遥の作。

なんと・・

歌舞伎座では昭和55年4月以来37年ぶりに演じられるとか・・

坪内逍遥の歌舞妓作品では「桐一葉」が有名ですが

こちらはその続編に当たる物語・・

つまり大坂夏の陣に題材を取った

「豊臣家最後の一日」を描いた物語です。


この舞台、すでに風前の灯となった豊臣家の玉三郎さん演じる淀の方の錯乱ぶりが

見物なのですが・・

大阪城の奥殿が暗闇の中に浮かび上がる場面から

始まります。

私この日は朝4時半に起きまして・・

昼の部の「マハ−バラタ戦記」鑑賞でかなり気力と体力を奪われておりまして・・

めでたい焼きでお腹もいっぱいになりまして・・

前から四列目の花道横・・という素晴らしい席にも関らず・・

徳川方へ逃走しようする千姫・・

絶望のあまり錯乱する玉三郎様演じる淀の方・・

その様子を見て苦しむ七之助様演じる秀頼・・

石火矢が命中して壁が崩れていく極限状況を・・

「桐一葉」が浄瑠璃など音楽的効果や舞踏的要素も用いた江戸歌舞伎の

要素を踏襲していたにも関らず、

「孤城落月」は純然たる台詞劇・・

そう・・

睡魔が襲って来て

なんども気絶してしまったのです・・😢😢


(何と言う事もったいない事をしてしまったのでしょう)

睡魔に襲われながらも、

「滅び往く大阪城の本丸の前で居眠りするなんて・・」

そして・・

「七之助様が出ている舞台で寝るなんて・・」

と自責の念にはげ===しく苛まれていたのでした。。


そして夜の部2作目は

「漢人韓文手管の始(かんじんかんもんてくだのはじまり)」


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芝翫さん演じる 大通辞 幸才典蔵・・

すごかったな〜

男の嫉妬する姿の滑稽さや醜さをたっぷりと見せつけてくれます。

そして七之助様が綺麗なだけが取り柄の空気を読めない

傾城 高雄を演じています。

今回なんと三つの役所の七之助様を拝見出来ました。

美しいだけの恋する傾城 高雄

「マハ−バラタ戦記」では最初は異父兄弟に対し敵対心をあらわにしているが

月日が経つとともに自分が間違っているのではないか・・と思い始める

鶴妖乃王女。

Sッポイ七之助様が繊細な感情に目覚めていく様は見事としかいいようがなく・・

豊臣秀頼(は寝ていたのでよくわからない)

どれも見事でしたが、七之助様ファンとしましては

「桜の花の満開の下」のサイコパスっぽい夜長姫や

「女暫(おんなしばらく)」の静御前

を見たときみたいな

鳥肌が立ち、ゾクゾクするような・・

見てはいけないものを見てしまった

感じはなかったかもしれない・・

(だめだといってるのではなく、私の個人的な感想として、夜長姫と静御前がすごすぎて・・ということです。)


最後は・・

「秋の色種(あきのいろくさ)」

玉三郎さまの舞です。

やはり玉三郎さまは絶世の美女を演じて舞う姿が一番美しい・・
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昼も夜も見応えのあるまさに「芸術祭」の名にふさわしい力作揃いの十月歌舞伎座でした。

「マハ−バラタ戦記」は再演の折には皆様ぜひご覧ください・・

(私は眠ってしまった「孤城落月」をもう一回見たいものです・・😢)
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by artstable67 | 2017-10-28 18:37 | 歌舞伎 | Trackback | Comments(0)
満月と…江戸っ子は荒事が好き(秀山祭9月歌舞伎座)そしてまたまたやってしまいました・・

リビングの窓から深く差し込む月明かり・・

今宵は満月ですね。

(リビングの中庭からも月が望めます・・

なんて明るい事・・)

月は不思議なパワーがあるのだそう・・

満月に向かっての数日は出産が増えるのは助産婦さんならだれでも心得ている

事だそう。


娘が生まれたのは満月の二日前・・

産院はお産ラッシュで大混雑していたのを覚えています。

2人目という事もありあっという間い生まれて来た娘を取り上げてくれた助産婦

さんが

「月が満ちる時に自分の力で生まれて来た此の子はきっと長寿・・」

そういって頂いたのがとても嬉しくて今でも月を見ると

その助産婦さんの言葉を思い出します。
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さて満月とは関係ないのですが・・

そんな娘も長男もすっかり成長しまして、

「いつか老後に・・」

と思っていた歌舞伎座通いも思いの外早く実現し・・

(あっという間に子供達は成長してしまいます)

先週の日曜日もまたまた行って参りました・・

「秀山祭九月大歌舞伎」

今月は昼の部を拝見しました。

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「秀山祭」は平成18年9月に初代中村吉右衛門の生誕百二十年を記念して、俳名

である「秀山」を冠し、その功績を顕彰し技巧を継承する為に始まったのだそうです。

昼の部の初幕は

「英彦山権現誓助剱(ひこさんごんげんちかいのすけだち)」

明智光秀の残党の暗躍と豊臣秀吉の朝鮮出兵を背景にした、

梅野下風、近松保蔵の合作による作品です。
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「英彦山」は福岡県の山・・

舞台が地元・・ということで何だか嬉しい私。

ストーリーは省きますが、

イアホンガイドで興味深い説明がありました。

此の作品で悪役として現れる微塵弾正は敵役ですので

青い隈取りで登場します。

これが正義の役目なら赤い隈取り

茶色の隈取りはこの世の物でないもの・・

この辺りくらいまでは知っていましたが、

江戸歌舞伎の中で隈取りが発達したのは、

江戸が地方出身者の寄せ集めで、芝居をするとき、

共通の言葉(方言)がなかったので

舞台を一目見て、理解できるため隈取りで

役どころをわかりやすくしたのが始まりだったそうです。

とくに、荒事とよばれる歌舞伎十八番の

『連獅子」や「矢の根」などは

そんなばらばらの地方出身者が見ても

わかりやすく楽しめるので

江戸で好んで演じられたのだそうです。

知らなかったわ〜〜

一幕目終わって・・

この幕間にお席でお弁当を頂きます。

流石に・・

先週来たばかりでしたので中身は殆ど変わりません。
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今日は西の桟敷でしたが、花道が近いのは良いのですが、

花道を通る役者さんは大抵東側を向くので

ずっと役者さんの背中を眺めている事になります。
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幕間に緞帳の紹介があります。
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30分の幕間が終わって2幕目は、

皆様もよくご存知の

「仮名手本忠臣蔵」から

「道行旅路の嫁入り」

忠臣蔵は有名ですがこの八段目「・・嫁入り」

はそれほど演じられる事のない段です。

加古川本蔵の後妻の戸無瀬が、

本来ならば大星由良之助の息子力弥の元に

華やかな花嫁行列で嫁ぐ筈だった力弥の許嫁である

娘の小浪をともなって京都山科へ向かう道中を描きます。



そして最後は

「極付 幡随長兵衛(きわめつけばんずいちょうべえ)」

大好きな河竹黙阿弥の作品です。

黙阿弥節が今月も耳に心地よいです〜〜

吉右衛門演じる長兵衛が

(花道に居座る)坂田金左衛門に言い放つ

「言わぬが花の花道の・・」

は先月の中車さんの「月も朧のお茶の水・・」

とともに大好きな下りです。



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「幡随長兵衛」・・

自らの命より名や家、仲間を重んじる価値観はやはり不条理に感じてしまいますが・・

「命は一代、名は末代・・」

の台詞が不条理を超えて、胸に迫ってきます。

ああ〜やっぱり現代歌舞妓も良いけれど、河竹黙阿弥の七五調の台詞が最高に

心地よいわ〜〜💗

とあっという間に三幕終わり、

この日は羽田ー福岡のチケットがとれなかったので、

成田空港から福岡空港へ飛ぶのでガラガラ荷物を引きながら、

地下鉄に乗り東京駅へ。

さて、京成スカイライナーに乗るか、JR総武本線成田エクスプレスに乗るか・・

あまり考えず、

京成電車は羽田から品川へ乗るとき「印旛日医大前」とか旅行者泣かせの

行き先を掲げている時からなんとなく信用しておらず(ごめんなさいね)

(しかも京成電車は赤い列車)

JR総武本線に成田エクスプレスに乗る事にして・・

ホームに並び電車に乗ります。

特急料金をホームでSuicaで精算し、

(天井にタッチすると緑のランプがつきこれでオッケー)

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さあ・・一眠り・・

「ご乗車ありがとうございます。こちらは銚子往き快速電車でございます〜」

「え〜〜〜〜〜??銚子?

もしかして乗り間違えた??」

あわてて降りた駅は
「新日本橋」

ホームに誰もいない・・

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「さっきの特急料金は戻って来ないのよね・・😢」

あ〜あ・・


また、ホームの精算機で成田までの特急券をSuicaで買い

後からやってきた「成田エクスプレス」へ無事乗車。

で降りた「成田」駅・・

「ん??なんか違う??」

駅の係員さんに尋ねると「ここは成田。成田空港は二駅さきだよ」と。

慌てて元の電車に飛び乗り、何とか成田空港第一ターミナルへ

歌舞伎座を出て実に2時間半。

成田空港第一ターミナル国内線は売店も寂しくお腹も空いたまま

やっとこさ、福岡空港へ辿り着きました。



流石に今回は疲れました。

しばらく大人しくしていよう・・

しばらく・・

暫く・・

と心に誓ったのでした・・


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by artstable67 | 2017-09-06 23:47 | 歌舞伎 | Trackback | Comments(0)
八月納涼歌舞伎(歌舞伎座)
時差ぼけも治らぬまま、八月納涼歌舞妓へ行って参りました。
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歌舞伎座の八月納涼歌舞妓は夏休みという事もあり、三部制になっており、

より初心者が訪れやすく構成されています。

いつもチケットを取ってくださり応援しております

中村亀鶴さんが出ていらっしゃるということも

ありますが、

私、中村屋 中村七之助さんの

大・大・大ファンなのです💗💗

(昨年10月の中村芝翫襲名披露公演の「女暫(おんなしばらく)」の

静御前のかっこよさ・色っぽさに

鼻血が出そうになりましてからのファンなのです💗)



今回私が拝見したのは第一部の

刺青奇偶(いれずみちょうはん)
玉兎(たまうさぎ)
団子売

第二部の時間帯にランチとホテルでの休憩を経て、



第三部の

野田版 桜の森の満開の下

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まず、時差ぼけで一睡もせず,
機内でも眠れず
歌舞伎座へ滑り込み
第一部の始まりです。




(刺青奇偶)                          
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第一部の刺青奇偶では、坂東玉三郎の当たり役であった 酌婦 お仲を

七之助が演じます。


ストーリーは・・江戸時代、賭博打ちの半太郎(中車)は、

方々に身を売られ続けて河に身投げをしたお仲(七之助)を偶然救い出す。

助けた上に財布まで渡す半太郎に、(どうせ今までの男たちと同じように)

恩をかけておいて見返りは体なのだろうと半太郎にしなだれかかるが、

「見損なうな!」という半太郎に、真実の親切心から自分を救ってくれた事

に気づき、心根に打たれ追いかけていき女房にしてもらう。

南品川にひっそり身を隠して住んでいる半太郎・お仲の夫婦なのだが

お仲は病の床についていて、日に日に悪くなっていく模様・・

自分の先が長くないと悟ったお仲は半太郎に後生のお願いと行って、

その腕に刺青をいれる・・それは賽子(サイコロ)の刺青で是を見るたびに

博打はよくないと思い出してほしいという。

半太郎は涙にむせび、博打をやめる事を誓い、しかしお金を作るため

賭場荒らしという危険な行為に及ぶ。

亀鶴さん演じる博徒赤っぱ猪の太郎にさんざん打ち据えられるも、

鮫の政五郎が事情を聞き半太郎に

その命をかけた勝負をしようと言い出す。

最後の賭博・・と決心して半太郎は勝負し勝つ。

政五郎は約束通り大金の入った財布を渡し、半太郎は妻の元へ急ぐのだった・・


長谷川伸さんの原作を坂東玉三郎と石川耕二が演出され、お互いがお互いを

思い合う情愛の切なさ、誠実さ、人の情けが美しい舞台の中に浮かび上がり・・


言葉も分かりやすく、号泣必至の演目です😢

(友人に気づかれないようそっと涙を拭います・・)

この幕が終わりまして、

いつものように友人と中村亀鶴さんの楽屋を訪れます。

(時差ぼけで顔が腫れているので写真はとっておりません💦)



亀鶴さんとお話ししていると

「今日は隅(はん)だったね〜」

と暖簾を上げてのぞいていらっしゃるのは

中車さん!!

最後の半太郎の賭け、リアルにサイコロを降っていらっしゃるそうなのですが、

奇(ちょう)偶(はん)か亀鶴さんと賭けていらっしゃったのだそうです。

(もちろん、お金をかけていらっしゃる訳ではありません!念のため)

そんな楽屋ならではの役者さん同士の、力の抜けた楽しいやり取りを拝見させて

頂き、またまた大歓迎でした💗



長谷川伸さんはご自身が大変苦難に満ちた人生を送って来られているので

その影響が作品にも出ており、この刺青奇偶もその一つなのだそうです。

長谷川伸さんの作品また見てみたいと思いました。


   (玉兎)
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ここからは 中秋の名月を先取りした演目が続きます。

と〜〜ても可愛い 勘太郎(中村勘九郎のご長男で、6歳!)

が月の兎を演じて踊ります。

先ほどまでの緊張がほどけて、笑いと拍手が客席を包みます。

(団子売)
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今度はお父様の勘九郎と猿之助が夫婦で団子売りの踊りを踊られます。

中秋の名月にちなんだ演目ですが、江戸後期には庶民も豊かになり、団子売りが

踊りを踊って団子を売る様はよく見られたそうです。

これも江戸の町が鮮やかで晴れやかな踊り・・

そして華やかに幕がとじあっという間の第一部が終わります。

時差ぼけなどなんのその、笑いあり涙ありあっという間。

やっぱり、飛んで来てよかった😊



1時半から6時まで友人とランチをしたり、私はホテルに戻って休憩しまして

楽しみにしておりました、

(野田版 桜の森の満開の下)

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そもそも

原作の坂口安吾の「桜の森の満開の下」が好き💗

夜長姫を演じる七之助さまが大大大好き💗

野田秀樹さんの作品は随分昔に福岡で「半神」を見た事がありました。

野田秀樹さんがが歌舞伎座で作品を演出されるのは6度目だとか。

毎回、大人気で今回ももちろん満員御礼。


八月は幕間が短いので開演前にお席で食事を頂きます。

18時開場。

まだ人はまばらですが、開演前には満席に・・

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7月とは幕の内弁当の中身も変わっております。
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幕が開くと


そこは桜の花が舞い散り・・

鬼女が満開の桜の木の下にひそむ舞台



何て禍々しくて、過剰で、美しくて、切ない舞台なのでしょう・・

観る者は・・

現世と異界を、夢とも現ともつかない空間を自由に行き来しながら

この残酷で美しい永遠の物語に閉じ込められます・・


野田作品独特の言葉遊びの連続に頭もフル回転。




高貴でありながら残酷きわまりない夜長姫はまさに七之助さまの

良さがすべて凝縮されたような役どころ・・

(おかげさまで?鼻血はでませんでしたが・・)

興奮覚めやらず・・のままあっという間のエンディングでした。

(もちろん涙・涙でございました)




七之助さまは襲名披露パーティーではお写真とって頂いた時は

礼儀正しく優しく・・

(本当にこれこそが「神対応」と思った事でした。)


赤坂アクトシアターで楽屋ですれ違った時は、スタッフの方々と気さくに談笑

される本当に好青年でいらっしゃいます。


でも私が惹かれるのは七之助さまの演じる女形の・・

(ちょっと言葉は悪いですが。。)



「超ドSな絶世の美女」



現実には存在しない、ある意味「観念的な存在」としての強くて美しくて

残酷な絶世の美女。


もちろん、勘九郎さんの耳男も凄かった・・



そして、

なんと。。

直ぐ近くのお席に、

お仕事でも大変お世話になった七之助さんファンのK様を発見しまして、

「何たる偶然〜!!」

と盛り上がったのでした。



本当に

「参ったな〜」

(↑これがエンディングの耳男の台詞です)


終わったのは、午後九時。

土曜日の朝帰福。

すっかり、時差ぼけなんて治っていた私でした。

明日からまた、しっかり働きます。

(本当よ!)





by artstable67 | 2017-08-26 23:32 | 歌舞伎 | Trackback | Comments(0)
  

食空間プロデューサーの山野舞由未です。福岡市内で紅茶とテーブルセッティングの教室を主宰
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