すっかり物忘れがひどくなった父を連れて 市内の病院の
脳神経内科の物忘れ外来へ行って参りました。
今日はお天気はいいものの、極寒❄️
前日何度も電話して念押ししても
その時は覚えててもやはり朝
8時に迎えに行ったら、起きていません😅
しかし、庭に雑草一本もなく、垣根の山茶花は整然と
剪定されていて…手入れの行き届いた垣根の山茶花の赤に
少しだけほっとします。
幼きころよくままごとのおかずにした山茶花の花。
さて。。
インターホンの電池も切れているようなので、とにかく素手で戸をたたいて。。
関節が赤くなるくらいたたき続けてようやくなかから声が…
ちょっと、まって〜
戸を開けてくれないままに、
待つこと15分。
私
「何も持たなくて大丈夫よ。保険証さえあれば、兎に角ここを開けて…」
ようやく玄関の戸を開けてくれたけれど
父、
「保険証が見つからない」と。。
????
えー??
ありそうな引き出し、コートのポケット、カバンなどいくら探しても
見つからない。
これまでの経緯からして、
見つかる可能性低し。。(・_・;
というわけで、自腹覚悟でH病院の脳神経内科へ。
私自身が日常、殆ど病院へ行くことがないので、病院の待ち時間
の長さに疲れてしまいます😭
丁寧な診察をされていらっしゃるのでしょう。
中々順番が回ってきません。
診察室の中から明るい関西弁の声が聞こえて来ます。
「親しみやすそうな先生みたい。」
少しだけ、ほっとします。
待つこと2時間。
ようやく呼ばれ、症状を説明し、認知症のテストを受けます。
先生は、明るい関西弁。
方言っていいですね。
一気に近い感じ親しみやすい感じがします。
かといって決して馴れ馴れしくはなく、父に敬意を払っ
てくださっているのも分かります。
それから、血液検査やCTを撮って、また待つこと2時間。
待っている方も大変ですが、先生もお昼も召し上がらずに大変だなぁ
ようやく二度目の診察室へ。
先生曰く、
結果からいうと、海馬も萎縮していなく他の能力は高いのに、直前の記憶だけが欠落してしまうこと。
しかし年齢から考えたら、仕方ないことで、
娘である私がメモ代わりになるしかないこと、
認知症の薬は、改善が劇的に見られない割に吐き気などの副作用のあることを
わかりやすくゆっくり説明されたあとで、父の希望を
聞き、認知症の薬は出さず、ビタミン剤と脳の血流をよ
くする薬だけを出していただきました。
私が
「忘れると思うので、
飲んだかどうか、確認をします。 」 というと
それはまた家族にとって負担になるので、父がどれだけ自分で
飲めたか次回の診察の時に数えてくれたらいいと、
言ってくださいました。
老いたる父の意志をどこまでも尊重する姿勢、家族との
関係性を一瞬で見抜く洞察力。
いい先生でよかった。。
帰り道、天神で父がいつも行っていた天神ビルの中華料
理店へ行きたい…
というので、行くと、お店がなくなってる??
これは父のもの忘れではなく、昨年末で閉店したということ。。
懐かしいお店が一軒いっけん閉店して行きますね。
気を取り直して、近くの天ぷら屋へ入って、
2人で天ぷら定食を食べました。
父がポツリと…
「これから、色んな事を忘れていくんだろうか?
すべてを、
すべてを忘れても生きてていいんだろうか?
たとえば、お母さんの事とか…」
独り言のように呟き、天ぷらを頬張る横で、
大丈夫だよとも気が利いた事の1つも言えない私は
少しつーんとする喉にお茶を流し込んだのでした。