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Arts de la table
ジャン・ルイ・コケ(J.L.Couquet)
テーブルスタイリングを最もドラマティックに見せてなおかつ料理を載せても映えるテーブルウエアは?と聞かれたら、迷わず ジャン・ルイ・コケと答えます。

日本のテーブルウエアマーケットではロイヤルコペンハーゲンが一人勝ちしている感がありますよね…
もちろんロイヤルコペンハーゲンもとても美しいテーブルウエアです。

日本で知名度が低いのですが、パリの三ツ星レストランや日本でもグランメゾン系のレストランでも頻度高く用いられている ジャン・ルイ・コケを皆様ごぞんじですか?

我が家にある ジャン・ルイ・コケのテーブルウエアから
ジャン・ルイ・コケ(J.L.Couquet)_c0366777_20120110.jpg
こちらのテーブルウエアを使って自宅でおもてなしをした時の様子です。
ジャン・ルイ・コケ(J.L.Couquet)_c0366777_20212392.jpg
並べるだけで存在感があり食卓を引き立てます。
こちらのゴールドのエミスフィアもコケです。
ジャン・ルイ・コケ(J.L.Couquet)_c0366777_20235169.jpg
手作りしたパンドジェーヌをのせました。
ジャン・ルイ・コケ(J.L.Couquet)_c0366777_20192391.jpg
ジャン・ルイ コケについて少しだけ補足しますと…..
パリから列車で南下すること3時間のところに、フランスの有名な陶磁器の窯元が集まるリモージュがあります。透き通るような白さときめ細かさが命であるリモージュ焼きの中でも、斬新なデザインと鮮やかな色彩で人々に長く愛されてきました。
現在でもパリのオスマン通りにある有名百貨店の「ギャラリー・ラファイエット」に常設されていますのでパリ旅行の折にはぜひ覗いてみてください。
料理が美しく映えるように中心部分が白地になっているものが多く、熟練した職人
が丁寧に手作業で作成しているものです。
もともとフランスのクリスタルガラス(特に香水瓶ですね)で名高い「ラリック社」の陶器類をジャン ルイ コケーが担っていましたが1991年に同社に統合されました。
その後2004年には世界最高のフレンチシェフと呼ばれるアラン デュカスで使われるプレートの全てのデザインを手がけるアーティスト クリスチャン ルパージュがオーナーになった事により、世界中のアラン デュカスのレストランでジャン ルイ コケーが使われ、料理と一体となった「食の芸術」をリードする工房となったのです。

そしてこちらは香港のアラン デュカスのレストランでのコケを使用した前菜の一品
ジャン・ルイ・コケ(J.L.Couquet)_c0366777_20425135.jpg
こちらは東京青山のアラン デュカス プロデュースのブノアのプレゼンテーションプレート
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ハイアットリージョンシー東京に入っているミシェル トロワグロの
プレゼンテーションプレートも
ジャン・ルイ・コケ(J.L.Couquet)_c0366777_20532251.jpg
やはりコケです。
他にもマンダリンオリエンタル東京のシグネチュアーのプレゼンテーションプレートとして、銀座のシャネルのレストラン ベージュアラン デュカス東京でもプレゼンテーションはもちろんテーブルウエアはすべてコケなのです。
今度ランチにいらした時にでもそっとお皿を裏返して確かめてみてくださいね。

こうしてみるといかにグランメゾンに絶大なる信頼を寄せられる、料理を引き立てるテーブルウエアなのおわかりいただけるかしらと….

日本にはコケーの正式代理店もなく小売り店も取り扱いを止めるところが多く残念に思っております。

知名度の高いブランドの安定感もよいのですが自分の目で見て美しいと感じること。。
それをいつも念頭にテーブルウエアを選んでいます。

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# by artstable67 | 2015-04-27 21:11 | テーブルウエア | Trackback | Comments(0)
又吉直樹さん
読書家で有名なピースの又吉直樹さん。。
長編小説「火花」で作家デビューを果たし、作品が掲載された「文学界2月号」は瞬く間に売り切れた事は皆様の記憶に新しい事と思います。
今日はその話題の「火花」ではなく4年前に出版されたこちら「第2図書係補佐」を読みました。
又吉直樹さん_c0366777_22383207.jpg
又吉さんがヨシモト∞ホールという女子高生などが来るライブ会場におくフリーペーパーで書いていた読書案内の連載をまとめられたものとか。。

まずタイトルがいいですね。
又吉さんも巻頭に書いていらっしゃるのですが「図書係」ではなく「第2」でしかも「補佐」。
このおりてる感が実に小気味いいと感じてしまいます。

紹介されている本のタイトルを一部挙げると…
「炎上する君」「赤目四十八瀧心中未遂」「世界音痴」「高円寺純情商店街」「中陰の花」「コインロッカー・ベイビーズ」「人間失格」「私たちに許された特別な時間の終わり」などなど…

これらの本にまとわりつくアウエー感とアウトローとアングラとアナーキーと異次元と・・しかし不思議と読後は爽快なのです。

又吉さんの書かれる文章には常にアウエー感とアウトロー感が漂います。しかしどんなに逸脱しても戻ってくる..
行きっぱなしではない・・
逸脱しては戻ってくる・(もっとも本来読書体験とはそのようなものなのかもしれませんが)
その繰り返しの中で又吉さんの文章に漂うメジャー感のある?アウエー感が生まれたような気がしてなりません。
巻末の中村文則さんとの対談で中村さんがおっしゃってる又吉さんのお笑いの中にもある「多声性」とか、膨大な読書体験のある人のみが持ちうる深さとしての「海」にも通じる感じでしょうか..


そして「いつか遠い未来の住人が、過去の世界の残滓として土の中から一冊の本を発見するならこの本が良いと思う」と書かれた、
村上龍著の「コインロッカー・ベービーズ」
すぐに読まねば・・と思ったのでした。

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# by artstable67 | 2015-04-26 23:16 | 読書 | Trackback | Comments(0)
聖プラクセディス
昨年NHKのドラマ10の「聖女」という広末涼子さん主演のドラマが放送されていましたが、そのドラマのストーリーではなく、主人公がいつも飾っていた絵画の方に目を奪われました。
こちらがその絵画。タイトルは「聖プラクセディス」
あの「真珠の耳飾りの少女」を描いた事で有名なフェルメールの作品なのです。
ドラマの中ではマリア様として拝まれているようですが、こちらは赤いドレスを着た聖人。
殉教者の身体を清めた後、スポンジにしみ込んだ血を聖なる壷に絞っているところ。
聖プラクセディス_c0366777_09283389.jpg
このローマ時代の聖人を描いた油彩はずっとフェラーラ出身の画家フェリーチェ・フィケレッリの作品と思われていました。
それがフェルメールの油彩であると最初に指摘されたのが1969年、ニューヨークのメトロポリタン美術館でイタリアのバロック絵画の展覧会が開かれた時でした。
「Meer 1655」と書かれたサインが見つかり、それ以来、フェルメールかフィケレッリかの激しい論争が始まる事になりました。
その長い論争に決着を付けたのは現代科学の力。
アムステルダム国立新美術館とアムステルダム自由大学で行われた科学鑑定により、当時ヨーロッパ全土で使われいていた鉛白に注目してこの油彩を分析したところ、その成分から北ヨーロッパ産であることが判明。
また当時のオランダ絵画に使用された鉛白の成分とも一致し、さらにはフェルメール同時期の油彩「ディアナとニンフたち」の成分とも見事に一致し、フェルメールの真作であることが確定したのです。
彼の代表作である「真珠の耳飾りの少女」のターバンにも惜しげなく使われているラピスラズリを材料とする高価な顔料ウルトラマリンを背景の空にふんだんに使っているところや、聖人ながらほのかに色気がある少女の表情はまさにフェルメールのテイストそのものです。
しかもこの絵画、もともとたった37点しかないフェルメールの作品のうち個人所蔵され一般の人が見る事が出来ない2点のうちの一つなのです!
そんな曰く付きの絵画が昨年ロンドンのクリスティーズのオークションに出品されました。
出品者はあのベビーオイルの米大手医薬品会社ジョンソン・エンド・ジョンソンの
息子の妻(なんともったいないことでしょう!私ならば絶対手放しません。)

世界中の美術愛好家の目が釘付けになったオークションの様子がこちらです。
聖プラクセディス_c0366777_09500624.jpg
最終落札額は624万ポンド(約11億円)。
前評判に反して、推定評価額にやっと達した程度だったそうです。
聖プラクセディス_c0366777_10002712.jpg
会場で最終落札をしたのはアジア風のコレクター。。その素性は不明。
ミステリアスなフェルメールの作品にふさわしくまた個人のコレクターの手に渡り、私たちの目の前から姿を消したかと思いきや・・
この絵画は私たちが予想だにしなかったところで再び公開されるのです・・

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# by artstable67 | 2015-04-25 10:20 | アート | Trackback(1) | Comments(0)
4月の紅茶とテーブルセッティングのレッスン
4月の紅茶とテーブルセッティングのレッスンが終わりました。今回はダージリンが苦手だった私のダージリンに対する認識を根底から覆したグームティーエステートの2014年のセカンドフラッシュとそれにペアリングのよいチーズとクリームを使ったお食事とお菓子を準備しました。
4月の紅茶とテーブルセッティングのレッスン_c0366777_19040451.jpg
ダージリンのセカンドフラッシュについて。。
ファーストフラッシュが摘まれた後、ダージリンでは5月〜6月に品質が充実するセカンドフラッシュ(一番摘み)の時期を迎えます。今回用意したリプトンの2014ダージリンセカンドフラッシュはクルセオンサウスに位置し、ネパール語で道の曲がり角と言う意味の名の茶園「GOOMTEE」(グームティー)のもの。
ティップの豊富な美しい茶葉から生み出される繊細な香りは、トップノートは蜜、ラストノートは深い森を想わせ、味わいはスムースながらコクと深みがあります。
何とも言えない甘美な余韻に酔いしれてしまいます。
私が今まで飲んだセカンドフラッシュの中で一番美味しいと感じたものでした。
参加された皆さんにも香りや味などを紙に書いて表現して頂きましたが、甘さがずっと残る。。後から爽やかな渋みが。。味が刻々と変化する。。等々繊細な表現力に驚きました。
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召し上がって頂いたお菓子の中から、右下にチラッと写っているのがラズベリーシラバブ。17世紀にイギリスの農場で生まれたという事で元々はダブルクリーム(乳脂肪分の多い生クリーム)に白ワインやブランデーを加えたシンプルなもののようです。今回は他の物が重かったので、ラズベリーを加えてさっぱりとしたデザートに仕上げました。
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その他ご用意したのは、手前から時計回りにベリータルト、アスパラガスのキッシュ、スコーン、リコッタチーズのタルト、キッシュロレーヌそれから写真には写っていませんがグリーピースのポタージュとガトーウイークエンドです。
紅茶は他にクオリティーシーズンのセイロンセィーから2015ヌワラエリアと2015ディンブラを飲んで頂きました。
それから写真のライラックの花の横にちょこっと写っているハロゲイトの伝説のティールーム「ベティーズ」の紅茶も。
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今回のテーブルセッティングはガーデンパーティーがイメージでしたのでバーレイのウイローパターンの黒の食器を使いました。ランタンを飾り、デザートはビュッフェスタイルにセッティングしました。
バーレイのウイローパターンの食器には悲恋の物語が隠されいてるのですがその話はまた後日。。


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# by artstable67 | 2015-04-24 19:48 | 自宅レッスン | Trackback | Comments(0)
  

食空間プロデューサーの山野舞由未です。
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