▪️村上隆 もののけ京都▪️
京都京セラ美術館 新館の東山キューブで開催中の村上隆さんの大規模個展へ行ってきました。
京セラ美術館の美しい館内が村上ワールドにジャックされていて
なんとも摩訶不思議な空間に!!
色んな方が色んな感想を書いていらっしゃると思いますので、
私は、私がはっとさせられた点を。
前日に有田にて有田陶磁美術館の村上館長による、「有田窯業史400年のあゆみ」レクチャーの中で、
「モノに美術的価値が生まれる瞬間」について教えて頂きました。
それによると、
日本人独特の美意識は、「民族が滅ぶほどの戦乱や文化を改変させられるような外圧が皆無だった」
ことに、よって熟成して育まれた、
(中国が支配する民族が変わるたびに、前の文化を徹底的に壊してきたのとは、対照的ですね。。)
「モノの微妙な変化に価値観を持つ文化」であるとのこと・・
例えば・・
明の古染付の虫食いを愛で、
李朝雑器椀を茶器に見立て、
沓形椀の歪みを愛し、
金継ぎやかすがいをよしとしてきました。
展覧会の話しに戻ると、
上の写真、このお菓子のおまけのフィギュア」と
下の写真、
この展覧会の「制作企画進行表」を、ガラスの中に展示してあります。
捨てられる筈のおまけや、普通は、見せたくない企画進行表も
美術館に展示されれば、「美術品」となってしまう…
そこを見よ!!
という展示でした。
↑
ややこしい
今まで、私達が「美術品」と思って見てきたものは、本当に美術品なのか?
美術館で、厳かにガラスケースに展示されているから、
何も考えずに、アートとして鑑賞してきたのではないか…
ゴッホやフェルメールの描くものは「名画であり美術品」というテーゼの元に、キュレーターが多少切り口を変えた物を見てありがたがっていただけではないか?
数寄者達よ。。
その古染付の虫食いは本当に美しいのか。。?
フェルメールやゴッホは??
「美術館に飾られたものが美術品である。。
というその考えを一度捨ててみよ。。
テーゼを一度捨ててみよ。。」というアート。
↑
ややこしい
ロンドンのテートモダンで「The decending world」という、
滅びていく民族、衰退していく文化、消えていく街、絶滅していく動物の写真ばかりを展示した、エキシビジョンを見た時と同じくらいの、パラダイムの変換を余儀なくさせるような素晴らしい
展示でした。
ぜひ、いえ絶対行くべきです・・
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